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高野孟のTHE JOURNAL Vol.761 2026.7.13
※毎週月曜日発行
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《目次》
【1】《INSIDER No.1374》
もはや「地域」からの民主主義の再興の広がりを気長に
待つしかなさそうな日本政治の惨状
【2】《CONFAB No.726》
閑中忙話(7月5日~11日)
■■INSIDER No.1374 26/07/13 ■■■■■■■■■■
もはや「地域」からの民主主義の再興の広がりを気長に
待つしかなさそうな日本政治の惨状
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6月28日に行われた東京都杉並区長選挙で再選を果た
した岸本聡子が、2022年6月の前回選挙で初当選した半
年余り後に出した本のタイトルは『地域主権という希
望』(
https://amzn.to/4aOyOP2 大月書店、23年1月
刊)だった。
今にして思うと、このタイトルはかなり予言的で、日
本を筆頭として欧州でも米国でも、中央政治の舞台では
真っ当な意味でのリベラル政党が後退するどころか変質
し壊滅し絶滅にまで追い込まれつつある中で、もしやこ
れからリベラル再興の芽が出てくるとすれば、それは地
方政治の草の根に足を踏ん張った、総じて若い、女性が
かなりの比率を占める首長たちの実践とその横への連携
を通じる以外に道はないのではあるまいか。
「地方自治は民主主義の最良の学校である」というの
は、英国の政治家ジェームズ・ブライスの名言として日
本の多くの公民教科書にも載っていて、それだけが独り
歩きして「永遠の真理」であるかに思われているのかも
しれない。しかし、民主主義の本家と見做されてきた米
国の大統領が自ら選挙制度への不信を煽り、議会と裁判
所を侮辱し、デマを振り撒き、暴力を恣にするという前
代未聞の人類史的な危機事態に直面し、またそれに同調
するようなポピュリスト的政治勢力が欧州や南米や日本
でも横行し始めている時、今や世界はプライスの名言を
神棚に飾って置くだけでは済まず、それを真面目に実践
することを通じて自分らで民主主義を立て直すしかなく
なっている。
●「ミュニシパリズム」という舌を噛みそうな言葉
岸本が同書の「はじめに」で述べているところは要旨
次のようで、ここに同書の趣旨は凝縮されている(P.4
~5)。
▼区長としてはまだよちよち歩きの段階ですが、私がこ
れから杉並区で取り組もうとしている変革が、世界規模
の大きな潮流の中にあるものだということを、区民に限
らず全国の皆さんに知っていただきたい。