消したい過去というのがある。人に迷惑をかけた、みっともない、「ああ、自分は生きている価値のない人間だ」と思えるような。
それをことこまかに書こうとは思わない。消したいぐらいの過去で、忘れたいぐらいなのだから、人に見せびらかすつもりもない。
こうしたことは債務のようなものだと最近考えるようになった。なるほど、たくさんの借金を抱えて死にたいとすら思う人がいるかもしれない。
しかしやるべきことはそうすることではない。
返済することであり、あるいは、運よく相手が債権を放棄してくれることを待つことである。
いくらかでも返すこと。返すための、頼れる自分になることである。
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