Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~ 2026/05/18 第814号
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今週の目次
○「はじめに」
○「連載でノウハウを書いていくこと」
○「曖昧な道具術」
○「ブログがつくる歴史」
○「おわりに」
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○「はじめに」
ポッドキャスト、配信されております。
◇第百九十一回:Tak.さんとツールとメタファーについて 作成者:うちあわせCast
https://creators.spotify.com/pod/profile/rashita/episodes/Tak-e3jbn36
ひさびさのうちあわせCastでは、ツールとメタファーについて語りました。
メタファーは、ツールを説明するときに「〜〜のようなもの」として持ち出す場合もあれば、ツールそのもののUIがある種のメタファーになっている場合もあり、さまざまです。
極端なことを言えば、私たちの言語活動全般がほぼメタファーだとすら言えます(瀬戸賢一『メタファー思考 (講談社現代新書)』などを参照のこと)。
すなわちそれは、私たちの思考活動全般においてもメタファーが重要であることを意味します。たとえば、あるものを「Aのようなものとして」考えるのと「Bのようなものとして」考えるでは、展開される思考は異なるはずです。メタファーによって、思考が変化する。
この点を考えても、メタファーを軽んじることはできません、みたいなことを延々と話しました。
よろしければお聴きください。
〜〜〜知的生産性〜〜〜
生産性向上を目指すのは──基本的には──よいことで、そのための方策はさまざまに考えられています。
一方で話が「知的生産性」となると、途端にややこしくなります。というのも、知的生産において「生産性」だけを上げてしまうパターンがあるからです。
たとえば、1000の素材を集め、それを濃縮して50の量のコンテンツを生み出していたとしましょう。そのとき、1000の素材から100のコンテンツを生み出す体制になれば、生産性自体は向上しています。しかしそれは濃縮を薄めたに過ぎません。
ここでのポイントは、1000→50、とするこの矢印の中に「知的」が働いている点です。つまり、知的さは縮減のベクトルを持つのです。にもかかわらず、生産性を拡大しようと画策するならば、「知的」の働きを弱めるしかありません。
さらに言えば、「知的」の働きには時間がかかります。高速で物事を処理していくためには、やはりその働きを弱めるしかありません。
もちろん、キーボードの入力を効率化して、今までよりも短い時間で何かできるようになる、とかファイルを探すのに10分かかっていたのが、10秒でできるようになって高速化、とかいった話はありえますし、それは書き手が行うべき効率化ではあるでしょう。
しかしその効率化が「知的」の働きにまで侵食するならば、それはどんどん「知的生産」ではなくなっていくでしょう。
私たちは素材を集め、連想によって膨らませ、知的さによってそれを縮減させます。