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『 田中優の未来レポート 』
第353/2026.4.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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「結露対策をした家造りを」
ぼくが思う、日本で一番ムダだと思うのは、何と言っても「住宅の短命さ」だろう。住宅費は普通の人でも生活費の4分の1を占めるというのに、長く使うことのできる住宅はほとんど建築されていない。日本の住宅の価値はわずか10年から15年でゼロになってしまうのだ。西欧と比べて著しく短い。アメリカですら100年を超す建物が珍しくなく、古い建物の方が高く売れるというのに、日本の家屋の短命さ、価値の無さは群を抜いている。
よく「木造だから」とか、「地震がある国だから」とも言われるが、世界最古の木造建築物は日本にあるのだ。
日本の木造技術は退化し続けているのだろうか。もっと長く使える建物になるなら、人々の貧しさに対しても対策できるのではないだろうか。
このことに大きく関わっているのが土地価格の高さだ。都会での土地価格は著しく高く、それと比べると建物価格などはオマケ程度の価格だ。そして土地・建物を転売するとなれば、建物価格などあまりに安すぎて、潰して更地にした方が高く売れる。かくして建物はプラモデルみたいな扱いで、デザイン性だけで選ばれ、飽きられるまでのデザイナーのブランド力だけが価値を持つ。それならばと人々はすぐに更地に戻せるようなプラモデルのような住宅を求め、高いのに長持ちせず、健康にも良くない住宅が普通になった。
基礎コンクリートに求められる耐久性は約50年もあればよく、他の部分も30年も持てば十分となっている。法律上求められる建物の「瑕疵担保責任」もわずか10年で、買ったときのローン返済期間と比べて著しく短い。
折しもオイルショックの時期で石油価格が上がり、暖房費を安くするために「省エネ性能」を高め、特に寒い北海道では断熱材がこれでもかと床下・壁に施された時期だった。こうして断熱材を入れた建物は、風が抜けて寒くならないように、床下を換気するための通気口もまた塞がれた。これによってナミダタケが繁殖するための条件が整えられていったのだ。ナミダタケは寒冷地に繁殖する。必要なのは湿度と通風の低さで、それは寒冷地だけに繁殖するものではない。
現に兵庫県加古川市でも発生例がある。特に北川の風呂場や水を使う場所の近くに繁殖した。
ナミダタケは木材のセルロースを集中的に分解してしまう。木材は「鉄筋コンクリート」のような仕組みになっていて、木材の「リグニン」がセメントの役割をして、セルロースがそれを支える「鉄筋」に相当する。その内のセルロースが溶かされてしまうのだ。木材は骨抜きになって柔らかくなり、床が抜け落ちるようになっていたのだった。
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