━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
高野孟のTHE JOURNAL Vol.747 2026.4.6
※毎週月曜日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《目次》
【1】《INSIDER No.1360》
パックス・アメリカーナからラックス・アメリカーナへ
/トランプ政権はどこに向かって坂道を転げ落ちつつあ
るのか
【2】《CONFAB No.712》
閑中忙話(3月29日~4月4日)
【3】《FLASH No.617》
自衛隊の「ホルムズ派遣」の是非 国会で解明すべきだ
/日刊ゲンダイ4月2日付「永田町の裏を読む」より転
載
■■INSIDER No.1360 26/04/06 ■■■■■■■■■■
パックス・アメリカーナからラックス・アメリカーナへ
/トランプ政権はどこに向かって坂道を転げ落ちつつあ
るのか
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ワシントンのコラムニスト=カルロス・ロザダがNYタ
イムズ国際版4月1日付に寄せた1ページ半に及ぶ大論
説のタイトルは、「パックス・アメリカーナは今やラッ
クス・アメリカーナに」である。Pax Americanaは言う
までもなく「米国(の力)による国際平和秩序」で、
「米国の覇権」の上品な言い方だが、Lax Americanaの
laxは「衰えて弛んでだらしがない」からさらに転じて
「お腹が緩んで下痢をしている」の意味で、「米国(の
衰え)による国際平和秩序の崩壊」と訳せばいいだろう
か。ロザダは言う。
▼かつて我々がパックス・アメリカーナと呼んだのは、
米国が同盟国と諸制度をリードすることで米国の利益と
価値を増進させるとともに、第2次大戦後の数十年間に
渡り大きな紛争が起きるのを回避させることの出来たシ
ステムのことである。しかしそれはすでに終焉し、二度
と蘇ることはない。
▼そのパックス・アメリカーナに代わって我々が目撃し
つつあるのは、ラックス・アメリカーナとでも言うべき
もので、それは、軽率、天真爛漫、かつ他人のことなど
お構いなしの米国という超大国が、昔からの友好国を脅
しつける一方で昔からの敵国を元気にさせ、自国と世界
を危険に晒すことなど一切無頓着に、短期的な利益を追
求するような、そういう世界である。
▼これは歴史的に見て異常事態である。リーダーシップ
をとるというのは他の奴らから食い物にされることなの
だと結論づけて、勝手にリーダーの役割を放棄する超大
国? 価値観などしょせんはフェイクだと決めつけて、
もはやそれを増進しようとはしない超大国? 国際的な
ルールや制度を構築するために長い年月を費やしてきた
というのに、そんなことはもはや苦労するに値しないと
して諦めてしまう超大国?
●栄枯盛衰は世のならい
この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)