Weekly R-style Magazine ~読む・書く・考えるの探求~ 2026/04/06 第808号
※epub版 ⇒
http://honkure.net/mm/epub/wrm202604063b.epub
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今週の目次
○「はじめに」
○「ジグザグに生きる」
○「おわりに」
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○「はじめに」
最近、めちゃくちゃツールを作っています。一つのツールにたくさん時間を使うというよりも、多様なツールを少しずつ作る感じです。
実際にどういうツールを作っているのかは、また個別に紹介しますが、基本的な方針として「ものすごいツールを短期間で仕上げる」というのは完全に放棄しました。むしろ、長期的なスパンで「ツールづくりとつきあっていく」イメージです。ライフワークとしてのツールづくり。
では、そうした方針で重要なのは何でしょうか。
もちろん、潤沢な試行錯誤です。
小さなツールをたくさん作ることで、ツール作りのinit(初期設定)の勘所がわかってきますし、一つのツールの改修を続けることでどのような環境を整えればいいのかもわかります。
こういうのはまったく同じ経験を繰り返すよりも、少し異なる角度の経験を重ねる方が「立体感」が得やすいのです。新規の分野の勉強をするときに、入門書を複数読むのに似ていますね。
というわけで、Claude、Gemini、ChatGPTのそれぞれのWebおよび、Codex、Antigravityなどをつまみ食いしながら経験値を稼いでいます。重要なのはそれらのツールに熟達することでも、細かいtipsに詳しくなることでもありません。それよりもメタな「勘所」を得ることです。
生成AI時代でこそ、(情報ではなく)勘所の獲得が重要になってくるでしょう。
〜〜〜Notebook LMによる拙著辞書〜〜〜
Notebook LMにepubファイルをアップロードできるようになったと聞き、セルフパブリッシングの著作を全部Notebook LMにアップロードしてみました(商業出版の書籍は上げておりません)。
タスク管理、ブログ、Scrapboxの使い方、Evernote、文章術、生き方、マネジメントなどについて質問できます。
https://notebooklm.google.com/notebook/4d05729e-33a4-47bb-a07a-1fcdba5bda3d
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とても便利で、これで私が冥界に旅立っても──Googleがあっさりこのサービスを放棄しない限りは──私が持っていた知見が世界中用に共有されます。倉下忠憲の知見辞書です。
とは言え、違和感は残ります。たしかに情報は手に入る。しかも無料だ。何も文句はない……。
しかし、私が物書き"倉下忠憲"の読者なら、ぜんぜん満足できないだろうなと想像します。あたかも要約だけを読まされて、「これでこの小説を読んだな。じゃあ次だ」と言われているような感覚。情報はあるけども、情報しかない感覚。
端的に言えば、これを読んでも私の理解が書き換えられる感覚がまったくありません。日常的な言葉でいえば「ぜんぜんわからん」感じ。
なぜかと言えば思考は動いているものであり、上気のように示される"まとめ"は止まっているからだからです。思考が動いた後のまとめ(たとえば章末についいている"この章のまとめ")は有効でも、はじめから"まとめ"を提示されても「頭に入ってこない」のです(なにせ動いていないので)。