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§ 中 国 万 華 鏡 § 之 ぶんぶくちゃいな § vol.562 § 2026年2月28日発行 §
今週のトピック:香港国家安全維持法と「アップルデイリー」黎智英氏
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香港の裁判所は2月9日、日刊紙「アップルデイリー」(蘋果日報、りんご日報とも)を発行していたメディア企業「ネクスト・デジタル」(壱伝媒)創設者の黎智英(ジミー・ライ)被告に、「香港国家安全維持法」(以下、「国安法」)違反の「外国勢力との結託罪」と「煽動出版物発行結託罪」によって20年の禁錮を言い渡した。同時に、同紙の幹部や主筆を務めていたメンバー8人にも禁錮6年から10年の量刑が下された。
黎被告ら「アップルデイリー」編集関係者の罪状を巡っては、すでに昨年12月に香港司法制度の慣例に従って3人の国安法指定裁判官がすべての容疑において有罪とする判断を下しており、それを受けて今年1月にはやはり慣例通りに被告側による「情状酌量」の陳述が行われていた。
そこでは黎被告がすでに78歳という高齢であること、また糖尿病を患っていること、さらに過去5年以上にわたる拘禁生活の間に体重が11キロも減っていることなどを理由に、弁護側は判決の軽減を訴えた。だが、この弁護側の要求に対して裁判官の一人が、「11キロ減った現在も、それほど痩せているとはいえない」と述べて体重の減少による健康への悪影響について重視する姿勢を見せなかったという。
そして、9日に冒頭に述べた通りの判決が下った。2月に入ってすぐ量刑言い渡し日程が明らかになると、裁判所前にはその数日前から法廷内での傍聴券を求めて行列が始まった。支持者、特に元アップルデイリー関係者はこれまでも何度もキーとなる裁判の傍聴のために何日も日をまたぐ行列に並んで順番取りをしてきたが、今回の裁判では3泊4日して傍聴券を手に入れたという報告がなされている。
これまでの裁判の流れ、そして拘禁中の黎被告に対する対応――例えば、当局はずっと同被告が「独房を自ら希望した」と説明し続けてきたが、最近になって海外で暮らす同被告の子女から「父は『そんな希望を出したことはない』と語っていた。拘置所に入ってから内容を確認する暇もなく署名させられた書類にそういう一文が組み込まれていたようだ」という告発がなされている――からしても、黎被告に下される量刑は軽いものになると思っていたものはいなかった。
なので、筆者も正直、「禁錮20年」と聞いた瞬間、「ああ、やっぱり」という思いのほうが驚きよりも大きかった。
もちろん、現地の関係者にとってはそれでも、悔しい思いをせずにはいられない判決だったのは間違いない。
だが驚いたのは、その判決からわずか数時間後、その日のうちに中国国務院(内閣に相当)がすかさず、「『一国二制度』下における香港の国家安全維持の実践」と名付けた白書(以下、「白書」)を発表したことだった。
日本メディアの報道は黎被告らに対する重刑にばかり重きが置かれており、この白書に対して語る記事はあまり目にしないので、この判決と白書のあまりにもタイミングが良すぎる発表の関係について詳しく述べておきたい。
●中国が発表した「白書」とは
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