ソフトバンク史上初「10万件純減」の衝撃 石川温のスマホ業界新聞Vol.647

石川温の「スマホ業界新聞」
-------------------------------------------------------------------------------------- 石川 温の「スマホ業界新聞」 2026/02/14(vol.647) -------------------------------------------------------------------------------------- 《目次》 1.ソフトバンク史上初の「10万件純減」 —-KDDIと共に「数より質」の経営にシフト 2.韓国・ALTが「ケースマ」で日本に上陸 —-ライバル不在の折りたたみ市場で存在感出せるか 3.総務省有識者会議にサムスン電子とグーグルが登壇 —-「完全分離の理想郷」を追い求めた幻想から目を覚ませ 4.今週のリリース&ニュース 5.編集後記 -------------------------------------------------------------------------------------- 1.ソフトバンク史上初の「10万件純減」 —-KDDIと共に「数より質」の経営にシフト --------------------------------------------------------------------------------------- 今週、最も驚いたのはソフトバンクの決算会見だ。 この3か月で、10万件も純減していると明らかにされた。まさに宮川潤一社長が「我が社、始まって以来のこと」と言っていたが、参入以来、新規契約者の獲得にこだわっていたソフトバンクとしては考えられない出来事だ。 ただ、昨年から宮川社長は純増数にこだわらない姿勢を見せていた。純減を受け入れたことで、ソフトバンク社内の体質も変わるのではないか。 宮川社長は、1年近く「値上げしたい」と語っているが、いまだにメインブランドでの値上げには踏み切っていない。値上げして、ユーザーが逃げていくのを営業的に恐れていたのかも知れないが、一度、純減を経験してしまえば、値上げも断行できるのではないか。 KDDIは新規プランだけでなく、既存の料金プランも一斉値上げして、モバイル収入を爆上げさせた。なんとか純減は回避できたが、新規契約者数は横ばいに近い。 他社から見れば、KDDIの「既存プラン値上げ」は相当、うらやましいはずで、ソフトバンクも追随してくるのではないか。 ビジネスインサイダーの原稿でも書いたが、KDDIとソフトバンクが同じタイミングで、数から質にこだわる経営戦略に舵を切ったのは面白い。いたずらに新規契約者の数を追わず、MNPで獲得できそうな販促も強化しないというスタンスに移行しつつある。 一方で、NTTドコモと楽天モバイルはいまだに数にこだわる営業施策を展開している。NTTドコモはその結果、業績が極めて悪化している状況を招いてしまっている。 ネットワーク品質がもうちょっとまともであれば、こんなにユーザーが流出しないのだろうが、現状は顧客の流出を、販促で新規顧客を獲得して補うという悪循環が続いている。

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