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「聖地学講座」
vol.324
2025年12月18日号
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◆今回の内容
○東洋思想の基層を成す神秘主義
・東洋の源流を成すシャーマニズム
・近代のシャーマニズム「東学(トンハク)」
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東洋思想の基層を成す神秘主義
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前回は、西洋の宗教や哲学、芸術、それに仏教思想などの基層に神秘主義があることを検証しましたが、東洋ではいったい何が基層となっているのでしょうか。今回は、それを見ていきたいと思います。
●東洋の源流を成すシャーマニズム●
前回触れたように、西洋社会では、神秘主義思想、なかでも古代の神秘思想の集大成ともいえるグノーシス(主義)が後々まで、大きな影響を残しました。そのグノーシスの根底には、物質界と霊界、地上と天界を断絶したものとする二元論があり、両界は相容れないもので常に緊張があるものととらえられていました。グノーシスにおける「救済」は、汚濁に満ちた地上を捨てて、垂直方向に上昇して光の世界(プレローマ)へ帰還することを意味していました。
こうしたグノーシスに対するものとして、東洋ではシャーマニズムが社会の基層に根づいてきました。シャーマニズムの世界観では、天は遥か彼方の空の向こうにあって地上や物質界から隔絶されているものではなく、「宇宙の内面性」といえるようなものであり、人間の内側に畳み込まれた領域としてとらえられていました。
今でも私たちは、「運を天にまかせる」、「天命を知る」、「天罰」といった言い方を日常的に使います。また、「天子」や「天皇」という称号も使われています。ここで使われる「天」という言葉は、抽象的な法則を指すものではなく、人格的な意味合いを持ち、自分の内側に天があるという感覚につながっています。これは、「かつて天と地は一つであり、神と人は同じ世界に住んで自由に交流していた」というシャーマニズムが示す原初の調和の記憶ともいえます。
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