メルマガ ジャーナリスティックなやさしい未来----2025年8月20日 第613号
9月2日に刊行される拙著「わたしたちのケアメディア─誰もが生きやすい社会のコミュニケーション」(晶文社)の表紙にはイラストレーターの春日井さゆりさんの「底の花」が描かれている。
8月中旬に東京・表参道で行われていた個展で展示された作品には、淡い色合いで描かれたモチーフが現実と空想の狭間に揺らぎながら、何か痛いところにすっと入ってくようなしなやかなやさしさがある。
作品の持つ雰囲気と、拙著のテーマである「ケア」の持つ響きが共鳴したことで、編集者の提案により表紙を飾っていただくことになった。
この共鳴し合うこと、思いを響き合わせることの、嬉しさをかみしめながら、ギャラリーでは一人でほくそ笑みながら、その作品の数々に見入っていた。
さて、この共鳴し合うという行為に、私は惹かれているから目につくのか、社会がそれを求めているのか、メディアの中で演出された「共鳴」は多い。
しかし、心の底から幸福感を味わえるような瞬間はそんなに多くはない。
特にバラエティ番組やトーク番組で演出された会話はどこかよそよそしい共鳴が強調されているようで、心にすっと入ってこない。
一方で、音の共鳴を極限まで引き出そうとする交響曲の演奏にはぐっと心をつかまれる。
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