日銀発の円安に批判も
先週末の予想外に弱かった米国雇用統計に日銀の植田総裁は救われました。日銀の利上げに慎重な姿勢を見て、円は一時150円台後半まで売られました。政府が物価高対策に腐心する中で、日銀は未だに「基調インフレ率がまだ2%に達していない」との認識のもと、金融緩和でさらにインフレを高めようとしています。
この日銀の姿勢が円安を助長したのですが、植田日銀総裁は円安の物価への影響は軽微との認識です。こうした日銀の姿勢に政財界からも疑問の声が上がり始めています。日銀の物価高対応はすでに「ビハインド・ザ・カーブ(後手に回った)」だと経済同友会の新浪代表幹事からも批判が出、日銀は「物価の番人」の役割を果たしていないとの批判も強まっています。
ここまでの円安には利下げに慎重な米国のFRB、利上げに躊躇する日本の日銀双方に責任があるのですが、FRBが雇用悪化に注目して利下げ再開に出ればドル高圧力を緩和することになります。それでも円安が続くようなら、日銀発の円安がはっきりすることになり、日銀への批判が一層強まることになります。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)