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『 田中優の未来レポート 』
第335号/2025.7.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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豊かさを目指して貧しくなるより、本物の豊かさを 後編
「一日1.25ドル以下が貧困」という尺度
前編のつづき
そのラオスは貧困国の一つとして知られている。
「1日1.25ドル以下で暮らす貧困者の割合は全人口の34%と、「カンボジア(同23%)やベトナム(同17%)よりも高い」
とされている。
平均寿命も短い。この数字だけ見たなら人々はひもじくて、物乞いをして生きているイメージになる。
しかしそれは全く間違っている。彼らは豊かに暮らしていて、物乞いなどしていない。毎日食べるものは自給できていて、出産時のリスクを下げれば平均寿命も上がるので問題ないレベルになると言うべきだ。それなのになぜ国際的な尺度で見ると、最貧国になってしまうのか。
貧しさ・豊かさの程度がカネ換算でされるからだ。
地域で取れたものを地域の市場で買って食べる。そうするとGDPにはカウントされない。
消費税が入らなければ購入してもGDPにはカウントされないままだからだ。人々はカネにカウントされない暮らしをしているから豊かに暮らせているのだ。
おカネでカウントすれば彼らの暮らしは貧しいことになる。そこで政府は「汚名返上」とばかりに国際機関と共に「開発」しようとしている。その現場も見に行った。ゴムの木のプランテーションが見渡す限り広がっていた。そこで働いてもたいした収入にはならないそうだ。外から見ると最貧国なのだから、わずかなカネで働かせられると思っているから低賃金なままなのだろう。
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