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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 289
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、スシローとくら寿司についてご紹介します。
スシローが北京で大人気になっています。一時期は400卓分の待ち行列ができ、予約も2ヶ月先までいっぱいという状況でした。一方、上海に3店舗を出店していたくら寿司は結局黒字化することができず、11億円の損失を出して撤退することを決めました。
日本では人気を二分するような甲乙つけ難い寿司チェーンですが、ここまで明暗が別れた原因はどこにあったのでしょうか。
それは、中国人の食の嗜好をどこまで読み切っていたかの違いにあります。中国人は一時期高級寿司店が人気となり、大トロを食べる姿が報道され、「中国人も生魚に抵抗感を持たなくなった」と言われましたが、あれは高級寿司店であり、庶民が日常的にいくような場所ではありません。寿司というより、高級和食店というスタイルが受け入れられたところがあります。
庶民は、今でも、「生もの」「冷たいもの」には抵抗感を持っています。もちろん、以前よりは薄れてきていますが、どのくらい薄れているのか、ここを読んでメニュー構成を考えるということが日系寿司店には求められていました。
簡単に言えば、スシローはこの読みが的確であった、くら寿司は読みにずれがあったということです。
今回は、2つの日系寿司店の名案から、中国人の食の嗜好が現在どうなっているかを考えます。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 289
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▼目次▼
400組が行列するスシロー、11億円の損失で撤退するくら寿司。違いを分けたものはなんだったのか
小米物語その207
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400組が行列するスシロー、11億円の損失で撤退するくら寿司。
違いを分けたものはなんだったのか
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今回は、中国での寿司チェーンについてご紹介します。
上海市に3店舗を出店していた「くら寿司」が、中国から完全撤退をすることを決めました。くら寿司は2023年6月に中国に進出をし「10年以内に100店舗」の目標を立てていましたが、海外戦略の見直しを迫られることになります。
中国での運営を担当していたのは、くら寿司の子会社で台湾を拠点とする「亜州蔵寿司」です。亜州蔵寿司の財務報告書によると、中国での飲食事業は2年間で2億2848万ニュー台湾ドル(約11.4億円)の損失を出したことになります。
▲中国のくら寿司の売上と利益(損失)。赤字幅は縮小していたが、売上も下がってきてしまっていた。亜州蔵寿司財務報告書より作成。
一方、2021年9月と、くら寿司よりも早く中国に進出をしていた「スシロー」は、現在75店舗に増え、特に北京の9店舗はいずれも行列が絶えないという大成功をしています。
最も人気が高いのは、下町系繁華街にあるショッピングモール「大悦城」内の西単大悦城店で、今年の5月の連休の夕方には待ち行列が400卓を超えたこともあります。もちろん、スマートフォンのミニプログラムから待ち行列に登録でき、呼ばれた時にその場にいなければ抜かされるだけという仕組みなので、相当数は「登録してみただけ」だと思いますが、それでも異常とも言える人気です。現在でも、待ち行列が100卓を超えることはよくあります。
さらに、予約は5月ごろは2ヶ月先でなければ取れない状態でした。これも落ち着いてきてはいますが、3週間先でないと取れない状態が続いています。
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