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石川 温の「スマホ業界新聞」
2025/06/21(vol.616)
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《目次》
1.複雑化した端末割引規制、韓国の後追いでシンプル化?
----手のひら返しインタビューの真意とは
2.FCNTが8万円台「arrows Alpha」を発売
----ソニー製イメージセンサー「LYTIA」のブランド価値とは
3.FCNT「らくらくホン」が6年ぶりに復活
----NTTドコモの35%シェア死守に一役買うか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.複雑化した端末割引規制、韓国の後追いでシンプル化?
----手のひら返しインタビューの真意とは
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日刊工業新聞の「『スマホ端末』高騰が止まらない、“モグラたたき”で規制複雑化」
https://newswitch.jp/p/46055 という記事が興味深い。
総務省の有識者会議の構成員である野村総合研究所の北俊一シニアパートナーにインタビューを行っており、昨今の端末割引規制について「ルールが非常に複雑化・ガラパゴス化し、消費者にとって少々分かりづらい上に、行政やキャリアの負荷も高まっている。できるだけシンプルなルールを導入していければと考える」とコメントしているのだ。
あれだけ、端末割引規制を複雑化してきた張本人が「シンプルなルールを導入すべき」と手のひら返しの発言をしたのに正直、驚いている。
ただ、北氏がこうした発言をしたということは総務省の意向を反映したものと思われる。実際、6月16日には総務省で「競争ルールの検証に関するWG(第63回)」が開催されており、資料には「公正競争の確保を前提として、電気通信の健全な発達や国民の利便性の確保等の観点から、時代に即した競争ルールの在り方を考えることが適当」という文で締めくくられているのだ。
この「時代に即した競争ルール」というものが、どういったことを指すのかは明記されていない。しかし、北氏が「シンプルなルールを導入すべき」と言及していることを考えると、これまでモグラ叩きのように作ってきた複雑なルールが撤廃される可能性は十分にありそうだ。
その根拠とも言えるのが韓国の動向だ。
韓国では2014年に「端末流通法」が施行されたが、この7月に撤廃となる。端末流通法は「不透明な端末補助金を規制し、利用者間の不公平をなくすこと」を目的としていたが、結果としては価格競争が停滞し、消費者の負担が増した。結局、誰もが皆、平等に高いスマホを買わされることにしかならなかったのだ。特に韓国ではパンテックやLGエレクトロニクスなど端末メーカーの経営破綻や撤退もあった。そうしたことから、端末流通法は悪法呼ばわりされていたのだ。
おそらく、総務省でも韓国の動きを見て、まずは法改正に向けての気球を上げているのかもしれない。
日本でも、悪法によって、FCNTが一度、経営破綻したり、京セラが法人市場に特化したりと、日本メーカーが苦しい状況に追い込まれている。
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