日本の長期金利再上昇が示唆するもの
日本の長期金利が再び上昇しています。10年国債利回りは3月に1.6%手前まで上昇した後、トランプショックで4月初旬には一時1.05%まで急落しました。日銀の利上げはないとの見方が広がったためですが、それでも先週にはまた1.5%台半ばまで戻しました。この金利水準は何を意味するのか、今後の動きを探ってみます。
「米国を上回る日本のインフレ」
日本の長期金利がまた上昇を見せ、10年国債利回りが再び1.5%台を回復しました。しかし、それでも米国の10年国債利回りが4.5%台にあるため、金利差が依然として3%もあります。問題は、日本のインフレ率がすでに米国を上回っていることです。4月のCPIは米国が前年比2.3%の上昇と改善を見せているのに対し、日本のCPIは前年比3.6%の上昇です。
つまり、日本のインフレ率は米国よりも1%以上高くなっているのですが、長期金利は逆に日本が米国よりも3%も低い「異常な形」になっています。日本のインフレは一時的との認識がありますが、日本のCPIはすでに3年連続で3%以上の上昇を続けています。今後も3年程度は2%前後の上昇が続くと日銀は予想しています。このインフレと長期金利の水準がマッチしていません。
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