アメリカで、1116ページに及ぶ「メガ法案」が下院を通過しました。
・トランプ大統領の巨大法案「一つの大きく美しい法案」が
下院を通過。今後10年で赤字が500兆円以上増える見込み
BDW 2025年5月23日
https://nofia.net/?p=28482
この「一つの大きく美しい法案」という名前もアレなんですが、
上の記事に、経済評論家のピーター・シフさんの投稿を載せていまして、
シフさんは以下のように述べていました。
> この壮大で美しい法案は 1,116ページに及ぶが、将来の財政赤字を
> 削減する内容は 1ページたりとも含まれていない。それどころか、
> 財政赤字は拡大するばかりだ。…この法案は完全な詐欺であり、裏切りだ。
この法案の可決については、多くの経済の専門家が懸念していまして、
たとえば、著名な投資家のレイ・ダリオ氏の発言をロイターが報じています。
2025年5月23日のロイターより
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「著名投資家ダリオ氏、米債務が制御不能になる可能性を警告」
レイ・ダリオ氏は22日、債務拡大のコントロールが難しくなるとして、
投資家は米国の財政赤字を懸念すべきだと述べた。
債券の需給バランスが崩れることを特に懸念しているという。
ニューヨークのペイリー・センター・フォー・メディアで聴衆を前に、
下院が可決した税制・歳出法案について「債券市場を恐れるべきだ。
状況は急速に変化している」とコメント。
「今後3年間、1年か2年の差はあるにせよ、われわれは手に負えない
そうした危機的状況にある」と語った。
米政府はさらに国債を発行しなければならなくなるが、ダリオ氏は
「おそらく十分な需要はないだろう」と述べた。
https://x.gd/qr97C
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここまでです。
先ほどの「一つの大きく美しい法案」が完全に施行された場合、
アメリカの赤字額の増加は、組織やメディアにより額は違いますが、
アメリカ議会予算局は、
「今後 10年で財政赤字が 540兆円増加する」
と述べていまして、また、金融アナリストのジョン・ルビーノ氏という方は、
「今後 10年で債務が 2800兆円増加する恐れがある」
と述べていました。
アメリカの債務額は、現在ですでに 5000兆円超になっていますので、
そこに、こんな額の債務が上乗せされるとすれば、
まあ…もう、なかなか桁違いの債務となっていきそうです。
先ほどの金融アナリストのジョン・ルビーノ氏のインタビューの一部を
抜粋させていただきます。
ジョン・ルビーノ氏のインタビューより
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…FRBが金利をコントロールできなければ、金融システムとして
途方もない危機に陥ることになります。
まさに今、私たちはまさにそのような状況に向かっているのです。
米国では金利が上昇していますが、極端な例として日本を見てみましょう。
日本は30年債だけでなく、40年債、50年債も発行しており、
これらの債券価格が急落しています。
つまり、これらの債券の利回りが急騰しているということです。
日本の長期国債(の利回り)はかつては 0%でしたが、
今では 3%前後です。この変化は甚大です。
つまり、日本、米国、欧州、英国、中国、これらの大国は皆、
基本的に同じ過ちを犯しているのです。
それらはすべて同じ方向に向かっています。
私たちは通貨の死のスパイラルの初期段階にあります。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)