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『 田中優の未来レポート 』
第330号/2025.5.15
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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「フードロスをどうするか」
食べ残したものを捨てる。これはとても心苦しいことだ。現に食べられるものだから、生活に困って食べられない人に譲れないものかと心苦しく思うのだ。しかも「お百姓さんの労を考えろ」と習ってきた身としては、筆舌に尽くしがたい気持ちになる。
この食べ残しなどの廃棄物を「フードロス」と呼ぶ。このフードロスの多くは家庭から排出されていると言われると、なんだかいたたまれない気持ちになる。ただ「残さず食べよう」と注意するのはいいのだが、その結果「メタボ化」するのは願い下げだ。その昔あった英会話のコマーシャルに「身に良くつく」というものがあったけれど、こいつはあまり「身に良く」つかないでほしいと思うのだ。
そんなわけで最初から食べ切れる分だけ取るようにすればいいのだが、外で食べるときはこちらの胃袋の様子に合わせて盛られるわけではない。
さてそうすると食べ残しが発生する。以前、M社のコマーシャルで「焼いてから何分経ったハンバーグは捨てることにして提供いたしません」というものがあったが、今は見ることもなくなった。さすがにコマーシャルとしてもできなくなったのだろう。
そのフードロスも、少し前までは盛んに家庭のライフスタイル論に訴えるものが多かった。しかし今は農水省のデータで見ても家庭からの排出量244万トンに対して事業者の排出量が279万トンと、家庭より事業者の排出するものの方がわずかに多くなっている。会社にとって廃棄量の多さはそのまま利益の減少につながるので減っているのかもしれないが。
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