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中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話 2025.05.12【Vol.523】

中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 中村うさぎの死ぬまでに伝えたい話 2025.05.12【Vol.523】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■目次 ┣1.うさぎ的日常日記 ┣2.女王様のご生還 ┣3.うさぎの図書館(ネタバレ上等) ┣4.動く中村うさぎ ┣5.著作一覧 ┗6.運営事務局から一言 ───────────────────────── ── 1.うさぎ的日常日記 ── こちらのコーナーは、明日以降の配信となります。 誠に申し訳ございません。 ── 2.女王様のご生還 ── ◆自分と他人を比べるな、という教えについて 「人間は他者との比較の上にアイデンティティを構築する生き物だ」と、私は「うさぎ図書館」で述べた。 己と他者を比べては、羨んだり蔑んだり崇拝したり憎悪したり……我々はつくづく、業の深い性分である。 「人と自分を比べるな」と諭す人々がいる。 人は人、自分は自分。 「みんな違って、みんないい」のだそうな。 だが、もしも比べるべき他者の一切存在しない世界に生きていたら、我々はもっと幸せなのだろうか? まぁ、「幸せ」の定義にもよるが、私はそんな世界で暮らしたくない。 他者は己を映す鏡である。 他者というサンプルがないと、我々は自分の輪郭すら掴めない。 他者と自分とを引き比べ、「あの人と私とは違う」と気づいた時点で、人は「私」という自意識を手に入れるのだから。 他者のいない世界は、我々にとって鏡のない世界も同然だ。 鏡なんかない方が幸せ、という人もいるだろうけど、自分がどんな人間なのかも知らずに生きていくなんて、私にとってさほど魅力的な世界と思えない。 みんな違って、みんないい。

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