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『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』
~時代の本質を知る力を身につけよう~【Vol.106】
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【今週号の目次】
1. 気になったニュースから
◆ ついにウクライナ戦争は終結か?
2. 今週のメインコラム
◆ 出光佐三著『日本人にかえれ』から
3. 読者の質問に答えます!
4. スタッフ“イギー”のつぶやき
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1. 気になったニュースから
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◆ ついにウクライナ戦争は終結か?
日本のマスメディアは、「米国がウクライナ戦争の仲裁を降りるかもしれないと言い出し、結局トランプ大統領は、公言したウクライナ和平の実現をあきらめて投げ出すのではないか」などと報道されていますが、正確な情勢判断としては、そうではなく、米国の働き掛けが功を奏して、ついにウクライナ戦争は終結の目途が立ったと解釈するのが正しいように思います。
その根拠としては、まず4月22日に、英フィナンシャル・タイムズが「プーチン大統領が現在の前線に沿って侵攻を停止することを提案した」という情報をスクープし、その直後に、トランプ大統領が「クリミアをロシアの領土として認める」と発言したことにあります。
もちろん、この発言を欧州や日本のマスメディアは強く非難していますが、既にこの戦争ではロシアが実質的に勝利していますから、ロシア側からすればクリミアの領有に妥協の余地はありません。加えて、ドネツク、ルハンシク、ザポリージャ、ヘルソンの南東部4州の領有についても譲れないでしょう。
そして4月26日、ロシアは、ウクライナに攻め込まれていたクルスクの完全奪還に成功したと宣言しました。
また翌27日、バチカンでの教皇フランシスコの葬儀から米国に戻ったトランプ大統領は、葬儀の前にゼレンスキー大統領と会談したことを踏まえて、ロシアによるクリミア領有については、ゼレンスキー大統領もこれまでの態度を一転して承諾したと記者団に伝えました。
フィナンシャル・タイムズは、現在は日経新聞の傘下にありますが、--
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