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もしかすると歴史的なマーケットの動きを目の当たりにしたかもしれません。トランプ大統領の関税政策をめぐる発言でこの1週間で日経平均は30700円から35000円手前まで動きました。それでも4日ザラ場引けから考えると金曜日の引けはほとんど変わらず。結局1週間静観していれば切り抜けられたとも言えます。とりあえずマーケットが安定することが大事ですね!それでは今週の週刊xoxoスタートです。
xoxo
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今回のテーマ
1.見えないトレードの意味
2.三井ハイテック(6966)が安すぎる件
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1.見えないトレードの意味
4月10日日本時間早朝にトランプ大統領がマーケットを揺るがしていた新たな関税政策発動の一部を90日間停止すると発表し米国指数はリーマンショック時以来の大幅高となり、日経平均夜間先物は10%以上上昇しました。まさに歴史的なターンアラウンド。
ただこの一連の動きを見ているとオーバーナイトのギャップが大きすぎ現物の投資家にとっては買いたい時に買えない、売りたい時に売れないという非常にやり難い動きだろうということは簡単に察しがつきます。
夜間PTSにもっと流動性があれば。。。
投資家の利便性を考えるとNASDAQが24時間取引を開始したりする世の中の流れは理解でき、今回のマーケットの動きでさらにそんな議論が改めてされるかもしれません。
夜間取引が出来るようになっても流動性がなくては価格発見機能および価格の連続性を担保するマーケットプレイスになり得ません。
その時に出てきそうな議論、それがマーケットメイカーの存在です。
■マーケットメイカーとは?
そもそもマーケットメイカーの定義とは、特定の株式や金融商品の売買の気配値(BidとOffer)を常に提示し続けることによって、市場の流動性を提供する業者のことです。
常に「買い」と「売り」の価格(Bid/Ask)を提示:「買いたい人(Bid)」と「売りたい人 (Offer)」が十分いない時でも、マーケットメイカーが板に注文を出して取引を成立させやすくしている。
市場の流動性を高める:取引がフェアバリュー近くで成立しやすくなることと合わせて、オーダーブックに板の厚みが生まれることで価格のボラティリティ低減につながる
ただしこれだけでは現状のマーケットメイカーの役割を全て説明していることにはなりません。
今回は市場構造を理解するうえで表には見えにくいですが実は大きな役割をはたしているマーケットメイカーについて書きたいと思います。
まず皆様は東証マーケットメイカー制度をご存じでしょうか?
2018年7月2日、東証はETF(上場投資信託)の流動性向上を目的として、マーケットメイク制度を導入しました。この制度では、申請に基づき東証が銘柄ごとにマーケットメイカーを指定し、指定されたマーケットメイカーは、一定の気配提示義務を履行することでインセンティブを得ることができます。
主な特徴として3つあげられます。
気配提示義務:マーケットメイカーは、指定されたETFに対し、一定の時間帯において、一定のスプレッドと数量で売買の気配を提示する義務があります。これにより、投資家は希望するタイミングで、より良い価格で取引を行うことが可能となります。
インセンティブ:気配提示義務を満たしたマーケットメイカーには、売買代金に応じた報酬や、アクセス料金の割引が提供されます。
スポンサード・マーケットメイク制度:運用会社が独自に気配提示義務とインセンティブを設定し、マーケットメイカーを誘致することが可能な制度です。これにより、より多くの銘柄にマーケットメイカーが参入することが期待されます。
東証は、最近ETFマーケットメイク制度のVersion 2.0を導入しました。この制度では、期間限定でインセンティブおよび気配提示義務を設定し、マーケットメイカーに対して約1億円規模の注文を常時提示することを求めています。
対象銘柄の例:
JPXプライム150指数:iFreeETF JPXプライム150(コード:2017)
S&P500:iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(コード:1655)
NASDAQ100:NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信(コード:1545)
これらの銘柄において、流動性の向上が期待されています。
一方大阪取引所では、先物・オプション市場におけるマーケットメイカー制度が導入されています。これは投資家の円滑な取引機会の確保を目的として、マーケットメイカーは、定められた基準に従い気配を提示しますが、相場状況等によっては基準通りの気配提示が行われない場合もあります。
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