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<Vol.1526:正刊:トランプ政権は、本当は何を狙っているのか(1)>
2025年4月9日: 超負債国家の米国の再建が目的である
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著者:Systems Research:吉田繁治
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本稿のテーマは、25年1月に米大統領に就任したトランプが、米国の再建として本当は何を狙っているのかということです。すこし「大論文」です(笑)。こうしたときこそ、表面的な暴落株価だけでなく余裕をもって、根拠を見ることが必要です。
トランプ輸入関税(平均では約30%)が「事件」になっています。関税はMAGAのパッケージの1つです。もっとも大きな目的は「2025年度から財政の破産に向かっている、米国の構造的な借金体質からの脱却」です。これが「MAGA(米国の再興)」の本筋です。
〔注:火曜の反発〕4月8日火曜日の日経平均の反発(約2000円:6%)は、日銀のPKO(価格維持の買い:数兆円)でしょう。その証拠に前場の下落を見たあと、午後1時から上がっています。日銀は、信託銀行を通じて毎回、午後1時からETFの覆面買いをするパターンです。今日の前場はまた、3万1000円台に下がります。
最初言われた10%の関税なら、影響は小さかった。関税30%となると世界経済への影響の次元が変わります。恐慌にも接近することのある「異次元関税」。心理的な影響は10mの津波と30mの津波の違いに比肩できるでしょう。米国では輸入物価に、輸出国では企業売上に直接響くからです。なお、中国の報復関税34%に対して、トランプはそれを撤廃しないと「新たに50%を課す」としています。米中は「貿易戦争」に突入しました。妥協点はあるのか? 双方がSNSの「認知戦」です。
米国の2025年度の、危機的な資金繰りには以下の4項が同時に襲って、26年も続きます。
1) 政府財政の赤字が2兆ドル(財政予算7兆ドル、税収は5兆ドル)、
2) 貿易赤字が1.2兆ドル(輸出2.1兆ドル、輸入3.3兆ドル)
3) 連邦政府の累積負債である国債が37兆ドル、2025年度に国債の償還満期がくるものが8兆ドル(借り換え債の発行になる)。
4) 国債の利払いが、1.2兆ドルもあります。
1)から4)のマネーを、米国が100%払えないと、財政破産です。
〔要点〕
2025年は、米国の財政危機の開始年になるでしょう。米国の借金は財政赤字と貿易赤字の両方がなくなって、返済しないと減らない。平均30%の関税で、米国の25年5月からの物価が上がり、物価に連れて市場の長期金利が上がると、利払いの危機にもなります。
◎米国の物価を上げて世界貿易を減らす関税で、米国が負債危機から脱することは、原理的にできない。期待GDPの低下を示す世界の株価の下落は、これを証明しています。セントルイス連銀が予想した米国の期待GDPは、2%のマイナスに転落しています(25年4-6期)。
イーロン・マスクが、財政の無駄と支払いの不正を摘発し、4000億ドルの削減を果たしていますが、全く足りません。トランプは、そこで、9000億ドルの政府の税収になる相互関税の平均30%を創設したのです。
ここで考慮すべきことは、2000年代に進んだ「生産のグローバル化」です。
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<Vol.1526:正刊:トランプ政権は、本当は何を狙っているのか(1)>