■言葉の解像度を上げる
ビジネスの現場では、あいまいなフレーズが飛び交っている。たと
えば「当事者意識を持とう」「優先順位をつけてね」「周知徹底を
お願いします」などだ。
これらの言葉は、あいまい模糊としている。たとえば「当事者意識
を持つ」と言われても「当事者意識って何?」となる。だから、言
われても動けない。わかるまで解像度をあげることが必要だ。
わかるだけでは不十分だ。動ける、役立てられるまで解像度を上げ
る必要がある。そうすれば仕事の停滞を最小化し、コスパやタイパ
を最大化できるはずだ。
よくわからない言葉、具体的に何をすればいいのか不明瞭な表現や
言い回しを変えるには、たった紙1枚書くだけだ。これを使えば、
わかるまで、動けるまで言葉の解像度上げることができるはずだ。
★
具体的なやり方としては、まず紙を1枚用意する。ノートやメモ
帳、コピー用紙、何かの裏紙など、なんでも構わない。とにかく、
文字を手書きできる紙を1枚用意する。
紙に書き出すメリットは、頭の中でやるより、停滞リスクが減り、
思考が促進されることだ。考えがまとまるまでのスピードも書きな
がら考えたほうがむしろ早くなる。
普段の仕事でも、パソコンをにらんで考えているだけでは何も浮か
んでこない。浮かでも、収拾も整理もつかないことになりがちだ。
そんな時は、紙を1枚用意して、書いてみるべきだ。
★
よく使われる言葉で、意味のわからない言葉の代表が「当事者意識
を持つ」と言う言葉だ。「当事者意識を持って」「主体性を発揮し
て」「もっと能動的に」など、言い回しは色々ある。
これらの言葉は、立ち止まって考えてみると、何が言いたいのか
意味がよくわからない。あるいは、人によってとらえ方がバラバラ
で、あいまいな言葉だ。
理由は、誰もが「具体的に何をするべきかよくわからない」と思う
からだ。とくかく多くの人が、このフレーズを耳にするたびに違和
感を感じている。
職場では今さら聞けないし、聞けば会話に水を差すかもしれない。
バカ扱いされそうでもある。だから、自力で言葉の解像度を上げる
しかない。その技術を身につけておくべきだ。
★
たとえば「当事者意識」であれば、紙に自分がしっくりくる言い回
しを書いてみる。この言葉を自分なりに他人に説明するとしたら、
どんな言葉に書き換えられるか、用意した紙に書き出すのだ。
この時、浮かんできた言葉を自由に書けばいい。考える材料をでき
るだけ頭の中から出していく。書き出せば脳内でなく、視覚的に、
手を動かして身体的に考えることができるようになる。
できるだけ多くの材料が欲しいので、とにかく言葉が浮かんだら埋
めていく。連想ゲーム的に、思いつくフレーズがあれば、とりあえ
ず記入してしまう。
★
前後のつながりは気にしなくていい。ランダムに書いて構わない。
後で取捨選択すればいいからだ。この段階では、質より量を重視し
てたくさん書き出すことを優先するべきだ。
一枚プレームワークの基本形はこれだけだ。簡単すぎて拍子抜けす
るかもしれない。だが、このシンプルな紙一枚を活用することで、
様々な問題を解決することができる。
「令和の時代、AIの時代に紙ですか」と思うかもしれない。だ
が、デジタル完結での働き方や学び方しかわからなくなっている人
もいる。そののせいで行き詰まってしまいやすいのが現代だ。
だからこそ、紙1枚レベルのシンプルな手法が求められるのだ。慣
れれば、書き出さなくても、頭の中で同レベルの解像度上げができ
るようになるはずだ。
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