第358号(2025年3月21日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもメルマガ
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
をお読みいただきありがとうございます。
さて、今週号の内容ですが、まず【1】の
『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、
引き続き【ビジネスにも活かせる外交交渉からの教訓】
についてお話しいたします。
今週号も引き続き、
【異文化コミュニケーション‐Cross-Culturalな状況下で効率的に交渉するコツ】
についてお話しいたします。
その内容は本編をお楽しみに♪
次に【2―国際情勢の裏側】ですが、
今週もいろいろなことが起きました。
一つ目は【ウクライナ戦争提案を巡る駆け引き】についてです。
トランプ大統領が提示した30日間の停戦に向けた提案を受け入れる意思を示した
ウクライナ・ゼレンスキー大統領。
それが発効するかどうかはプーチン大統領の受け入れにかかっていましたが、
3月18日に行われた米ロ首脳電話会談の場で、それは拒否されました。
ただ、ロシアにとっても完全にアメリカを敵に回すことは得策ではないと判断したのか、
それともただの体制立て直しのための時間稼ぎなのかは分かりませんが、
『エネルギー関連施設に対する攻撃の停止』が合意されました。
問題は、ロシアサイドは【エネルギー関連施設への攻撃を30日間停止する】という
発表をした一方、アメリカサイドは【エネルギー関連施設およびインフラに対する攻撃停止】
と発表し、その期間については言及していません。
ちなみにウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカ政府の発表内容を踏襲して、
『エネルギー関連施設および市民インフラへの攻撃停止』という内容を受け入れると表明し、
これで一応は部分停戦が成立したのは、事態が前進しているように見えます。
ただ一刻も早く停戦を成し遂げたいトランプ大統領の意図が、
プーチン大統領に足元を見られていいように弄ばれているように見えてきます。
今後、今回の部分停戦が意図通りに進むのか?それとも中東のように、
何らかの理由をつけて、再度攻撃が行われるような事態がやってくるのか?
それはこれから1か月間の様子を見れば分かります。
米ロウクライナの停戦協議と並行し、米国を除くNATO諸国とその仲間たち30か国は、
停戦の実現が見通せない中、ウクライナの戦後復興における協力を謳い協議を進めています。
これも前向きの進捗だと思いますが、ウクライナに“戦後復興”の機会は訪れるのでしょうか?
二つ目は【崩壊する中東和平とガザの再爆発】についてです。
今年1月、トランプ政権誕生前夜に発効したイスラエルとハマスの停戦合意。
互いに人質を解放・交換し、その間は戦闘を停止するという第1段階は、実施途中で頓挫し、
仲介に入っているアメリカのウィトコフ氏も60日間の延長を求めていましたが、
恒久的な停戦について協議する第2段階の実施が無ければ延長はないというハマス側の態度と、第2段階を実施するべき状況にないとするイスラエルとの意見が食い違い、
今月に入ってイスラエル軍によるドローン兵器を用いた小規模な攻撃が行われ、
停戦合意の継続が危ぶまれていました。
その矢先、イスラエル軍がガザ全土に対して大規模な空爆を実施し、
公式発表では少なくとも404名が死亡し、
多くの人が瓦礫の下に生き埋めになっているという悲劇を引き起こしました。
それもイスラム教の断食時に行われ、ガザの人々が夜明け前の最後の食事をとっている時に
攻撃を行うという卑劣な非人道的な事態になっています。
その空爆は19日にも繰り返され、さらなる死者がでて、
少なくとも700名の犠牲が報告されています。
そして、イスラエル軍は“限定的”としながらも、地上部隊を再度ガザに侵入させ、
ハマスに対する対決姿勢を崩していません。
国際社会が激しくイスラエルを非難する中、アメリカはイスラエルを庇い、
空爆の実施を擁護し、明らかなイスラエル寄りの姿勢を示し、
仲介者としての適格性を疑わざるを得ない事態が起きています。
今回の攻撃は、ハマスはもちろん、戦後のガザの復興について協議し、
協力を申し出ていたアラブ諸国を激怒させ、イスラエルに対する反感が各地で広がっています。
さらには、紅海に展開するアメリカ軍の空母攻撃群がイエメンのフーシー派拠点への
大規模な空爆を行い、それに対するフーシー派からの反撃が相次いでいて、
中東地域において複数個所で火の手が上がる事態に発展しており、
今後、戦火の連鎖が引き起こされる危険性が高まっています。
今後、そのカギを握るのがイランの出方であり、
アラブ諸国がイランの肩を持つのかどうかにかかっていると言えます。
10月に効力が切れるイラン核合意の法的拘束力の根拠とされる
安保理決議2231号をどうするのか?
それによっては、核開発を机上に乗せた新しい、
そしてより緊張が高まる時代が生まれかねません。
今週号の【2-国際情勢の裏側】では、
【停戦を急ぐトランプ外交とロシアの国際表舞台へのカムバックが意味するもの】
と題してお話しします
今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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