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ビジ選☆リーダーズ Vol.1087『絞り込み思考』(山岡俊樹)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■絞り込み思考とは 絞り込み思考とは、無限にある情報の中から、制約というフィルタ ーを通して絞り込んでいき、テーマや問題の答えを最短で効果的に 導き出す思考法だ。 実践すれば、従来より短時間で答えを出すことができ、問題の全体 像がクリアになり、判断ミスがなくなり、コンセプトがブレないま まゴールにたどりつけるようになる。 この方法を学べば、製品開発や企画の立案、アイディア発想、複数 の選択肢から最適解を選択する時など、公私を問わず様々なシーン で必ず役に立つはずだ。 ★ 絞り込み思考の鍵を握るのが、制約と絞り込みだ。人は意識的か無 意識的かは別として、様々な制約をもとに、日常的に絞り込みを行 っている。 たとえば、自宅、食事、通勤、仕事、遊びなどの選択は、すべて制 約と絞り込みから導き出されている。自宅は職場からの距離、家族 構成、面積、形式、価格などの制約から絞り込んで選んだ結果だ。 仕事を選ぶ際も、自分の能力、適性、やる気などの制約から絞り込 んで選んだはずだ。選択とは、制約と絞り込みから導き出くことな のだ。 ★ たとえば、売れる製品の開発を考えるとする。通常は、様々なアイ ディアを出した上で、それがユーザ思考に合っているか、価格や機 能がクリアできているかを確認する流れとなる。 それができていなければ、再度はじめからやり直すことになる。同 じ作業を繰り返すのだから時間の無駄だ。これを避けるには、アイ ディアを出す前に制約を明確にしておくことだ。 最初から制約を厳密に決めすぎると、斬新なアイディアを出すこと が難しくなると思われがちだ。それなら、制約の中に斬新な製品企 画につながる情報を入れておけばいいのだ。 ★ 製品開発をする際など、多くの人が売れ行きに直結する表面的な事 項に目を向けがちだ。たとえば「デザイン思考をすれば斬新な製品 が生まれる」「ユーザ体験を感じさせる製品を作ろう」などだ。 このような手法は、確かに魅力的だが、表面的なミクロ的アプロー チだ。より良い製品を開発するには、時代の流れや社会の視点など 製品の本質を考えマクロ的アプローチが必要だ。 そのためには、マクロな視点から目的やコンセプトを徹底的に考え ることが大切だ。これを可能にするのが、目的やコンセプトを制約 として情報を絞り込んでいく絞り込み思考なのだ。 絞り込み思考を用いて情報を絞り込んでいけば、どんなに悩んで も、最後までぶれることなく、最短で答えを導き出すことが可能 だ。しかも幅広い分野で応用できる。 ★ 世の中の思考法は、様々な人の意見を聞きながら結論を見出す協創 が前提だ。しかし、これらが有効なのは、たとえば街に新たな道路 を作るなど、利害関係者の合意を得る時だけだ。 協創では、斬新なアイデアが生まれにくい。だから、製品開発など には適さない。テーマに関する高感度人間を集めても最終判断する のは主催者だ。主催者が目利きでなければ最適な判断はできない。 だからこそ、目的に合った答えを最短で導き出せる絞り込み思考こ そが有効なのだ。しかも普段の思考がベースになっているため、決 して難しくない。誰もができる思考法だ。 新しい時代は、オリジナルが求められる時代だ。それは会社だけで なく個人の生き方も同じだ。絞り込み思考を使えば、様々なテーマ や問題について最適解を導き出すことができるようになるはずだ。

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