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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 267
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、DeepSeekショックについてご紹介します。
大きな話題になっているため、DeepSeekについての説明は不要かと思います。中国の「深度探索」(DeepSeek)が公開した大規模言語モデル(LLM)「DeepSeek」が、通常のAIと比較して開発費は1/10ながら、性能はGPTに匹敵をするということから、ゲームチェンジが起きるのではないかと話題になっています。
しかし、報道を見ていると「米国AIの優位性が揺らぐ」という文言が使われ、「米国AI vs 中国AI」の対立軸を想定しているように感じます。
ショックの本質はそこではありません。
1)大規模投資AI vs 適正規模投資AI
2)クローズドAI vs オープンソースAI
なのです。
1の投資規模に関しては、これで常識外のお金を用意しなくても、世界に通用するAIモデルが開発できることが証明をされましたから、米中以外の欧州や北欧、中東、インドといった国から、ワールドクラスのAIモデルが登場しても不思議ではなくなっています。もちろん、日本やそして韓国から登場しても不思議ではないのです。
2のオープンソースに関しては、これまでメタとアリババが、オープンソース戦略を取っていましたが、企業導入がしやすいため、オープンソースAIというゲームチェンジが起きる可能性があります。
今回は、米国vs中国という観点ではなく、このような観点で、DeepSeekはどんなAIモデルなのか、そしてどのようなことがこれから起こると感がられるのかをご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 267
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▼目次▼
DeepSeekショックの本質とはなにか。「米中」ではない、ほんとうの対立軸とは
小米物語その185
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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DeepSeekショックの本質とはなにか。
「米中」ではない、ほんとうの対立軸とは
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今回は、DeepSeekショックについてご紹介します。
1月27日の週が明けると、米国のテック企業の株価はDeepSeekショックに襲われました。中国の「深度求索」(DeepSeek)が昨年末に発表した「DeepSeek-V3」が、最先端をいくOpenAIのGPT-4oと同等の性能であり、なおかつ、わずか2ヶ月のトレーニング期間で、たった2048枚のNVIDIAのGPU「H800」しか使わず、558万ドルのトレーニングコストで開発されたからです。
▲DeepSeek-V3のトレーニングコスト。H800を1時間使うコストが2ドルだとして計算している。「DeepSeek-V3 Technical Report」(DeepSeek-AI)より引用。
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