日銀のターミナル・レート(金利最終到達点)
先週、日銀は半年ぶりに政策金利を引き上げ、0.5%としました。これは1996年以降では最高水準となり、多くの市場参加者はこれを超える政策金利は未経験となります。このため、市場にはこれまで日銀の利上げの最終到達点(ターミナルレート)は0.5%との見方が多く、最近では今回の利上げを織り込んで0.75%に引き上げられたようです。
しかし、この0.5%や0.75%天井説に拘ることは危険です。自身の未体験ゾーンはイメージできないとしても、インフレがこの30年近くの間無かったレベルまで高まり、いまだその終息が見えない状況です。また為替が大幅な円安になっていることも、トランプ大統領を筆頭に内外から大きな軋轢を呼びます。
従って、今後の利上げの最終到達点、つまりターミナル・レートを考える場合、次の2点が重要な要素になります。1つは中立金利水準の前提となる経済環境が変わっている中で、日銀の言う1%から2.5%の間、でよいのか。もう1つは、ドル高(円安)は米国には大惨事と認識するトランプ大統領の圧力を軽減するほどに円安が修正されるのか。です。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)