第350号(2025年1月24日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもメルマガ
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
をお読みいただきありがとうございます。
さて、今週号の内容ですが、まず【1】の
『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、
今週も引き続き
【リーダーシップ・スタイルと交渉術】
についてお話しいたします。
先週号では、今、リーダーシップ論の世界でも、ビジネススクールでも有名なServant Leadership Styleについてお話ししました。
一言で表現すれば
【部下を支配するのではなく、まず相手に奉仕し、その後にチームを先導することを目的とするリーダーシップ】ですが、
スタッフやチームメンバーそれぞれに気を配り、それぞれが
『リーダーは私たちのことをちゃんと見てくれている・関心を持っている』と認識してもらい、
信頼の上にパフォーマンス向上を成し遂げるというものでした。
落ち度がなさそうなスタイルに思えますが、全く無批判で問題がないかと言われたら、そうとも言い切れないのも現状です。
今週号ではおもに『Servant Leadership理論・スタイルに対する批判』についてみてみたいと思います。
その内容は本編をお楽しみに♪
次に【2―国際情勢の裏側】ですが、
今週も本当にいろいろなことが起きました。
まず何よりも、トランプ政権の誕生です。
1月20日、返り咲く形で第47代アメリカ合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ氏。
就任演説では
『自らの優先課題は常に“アメリカとアメリカ国民を最優先にすること”(I always put the USA and the Americans first)』
と明言し、America Firstのアメリカを再興する旨、述べました。
就任直後から次々に大統領令を連発し、スタートダッシュを切ったトランプ政権。
いきなりExtremeな政策を打ち出しています。
大好物の関税措置については、さすがに就任当日の発動は避けたようですが、今後、どのような策に打って出てくるか、国際情勢の安定を占ううえでも目が離せません。
またロシア・ウクライナの戦争(停戦)の行方も、
就任前日に発効したガザでの戦闘一時停止と人質解放に関する合意の履行の行方も、
そして米中関係の今後も、恐らくこれから矢継ぎ早に出される新しい施策と方針を受けて、
いろいろと影響を受けることになると思われます。
再選を考えなくていいこれからの4年間は、トランプ氏にとって大統領としてのレガシーを築くことに加え、
自身の保身のためにも、4年後も8年後も共和党の候補が大統領に就き、
議会も共和党が牛耳るような政治的な状況を作り出すにも、一件、無茶に思われるようなことでも強引に打ち出し、
アメリカの持てる力を注入して、実現しようとするのではないかと考えます。
メディアの論調では『トランプ政権が再び秩序を破壊する』という意見が多いように思いますが、
私は逆に『再びアメリカ一強時代を作り、その力に基づいて、世界秩序を再興する』可能性もあるのではないかと、
あえて希望的な観測を掲げたいと思います。
とはいえ、WHOから脱退するとか、パリ協定から脱退するとか、国際的な合意には背を向けるような発言が多いので、
これまでに出来上がってきたもの(秩序)はすべて一旦潰し、トランプのアメリカが新たに秩序を作り替えるというような、
荒業・荒療治になると思うため、これからの4年間はかなり激しい揺れに見舞われる
【ショック療法の国際情勢】になるのではないかと感じています。
そのような中、本当に宣言通りにon-goingな戦争を次々に止め、
第3次世界大戦に繋がりかねないと懸念されてきた要素を摘み取ることができるのでしょうか?
プーチン大統領が影響力をふるい、ネタニエフ首相が長年の宿願であるパレスチナ破壊を目論み、
中国があれこれ策を練ってアジア太平洋地域における影響力の拡大を確かなものにしようとしている中、
これから繰り広げられる先行き不透明で予測不可能なトランプ外交と安全保障政策は、果たして私たちに安定をもたらすのか?
それともやり直しが効かない国際秩序の完全破壊につながるのか?
今週号の【2-国際情勢の裏側】では、
【ついに来たトランプ2.0‐ アメリカは国際秩序の再構築を成し遂げるのか?それとも非干渉・孤立主義のアメリカに戻るのか?】
と題してお話しします
今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
またロシア・ウクライナの戦争(停戦)の行方も、
就任前日に発効したガザでの戦闘一時停止と人質解放に関する合意の履行の行方も、
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