■ネーミングのヒント
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自分でビジネスをしていて、商品やサービス作りがうまくいかない
と悩む人がいる。新規客が獲得できない、お客様の反応がいまいち
という人だ。
商品が売れないのは、自分自身の価値や、お客様に提供する価値を
よく見ずに、自分がやっていることだを見て商品を作ってしまうか
らだ。
よく「自分の強みや専門性を生かした商品を作りましょう」と言
う。だが、ほとんどの人は、自分で自分の強みを見つけることがで
きない。仮に見つけられてもお客様の欲しいものに変換できない。
たとえば「天使のコーチング」「あなたが輝くシンデレラカウンセ
リング」などの名前をつけがちだが、自己都合しか考えていない、
「なんとなく良さそう」感だけの表現では絶対に売れない。
ポイントは商品名だ。これを工夫すれば、自分の価値を一瞬で伝え
ることができる。相手が欲しい成果を期待させることもできる。名
前を通じて商品が磨かれ、お客様は価値を感じる。効果絶大だ。
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小規模事業者は、商品名を間違えがちだ。根本的な原因は、自分の
価値と相手が求めているものがわかっていないことからくる。その
せいで間違った商品名をつけてしまうのだ。
たとえば「大人も子どもも」「みんなで」と対象を広げた結果、誰
に来て欲しいかがわからないものや、相手のことが見えていないた
めに、中身が伝わらないものが少なくない。
他にも、色々な言葉を組み合わせたために伝わりにくくなったも
の、使い古された表現をビジネスだからと割り切って使うことで、
思うような成果が出ないこともある
さらに自己認識が完全にずれているために見当違いの商品名になっ
ていることもある。自分の現状や好み、得意分野を抜きにして、
他人を真似てもうまくいくはずがない。
このように、ちまたにはよくない名前が溢れている。だからこそ、
良い名前をつけるだけでビジネスは好転する。名前次第で自分がや
っていることの意味や目的がはっきりさせることができるのだ。
かといって「名前に〇〇という言葉を入れれば売れる」という単純
なものではない。大事な事は、自分の思いをしっかり言葉にした上
で名前をつけることなのだ。
名前を考える過程で、自分のセルフイメージも変わる。商品の説明
や商品のそのものも変わる。これらの変化が相乗効果を起こす。そ
の結果、活動のすべてが洗練されていくのだ。
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大事なことは、自分がお客様に提供できる価値を見つけることだ。
価値と言っても「3ヶ月で10キロ痩せます」とか「月収100万円
円稼げます」といった言葉ではない。
たしかに実現できればすごいが実際は難しいはずだ。そもそも使い
古されている言葉だ。代わりに自分の価値観や思いを織り込んだ名
前を付けて発信すれば共感してくれる人が必ずいるはずだ。
彼らはお客様候補ともいえる。今は、物の価値そのものより、提供
する人の人間性や物語が価値になる時代だ。特に、小規模なビジネ
スであればそれは顕著だ。
★
価値を言語化するといっても、難しいことではない。自分の思いと
相手に伝えたいことを込めた言葉を見つければいいのだ。それがで
きれば自分自身や自分の商品のあり方を一瞬で変える。
魅せるテクニックは必要ない。それよりも自分とお客様のことをし
っかり理解して、その思いを直球で届ければいいのだ。そのために
は、自分の提供価値を見つけ、お客様を見つける必要があるのだ。
よくブランディングが大切だと言われるが、自分の思いを込めた名
前さえ見つかれば、自分の価値は一瞬で伝わる。その結果、つなが
りたい相手とつながれるようになるはずだ。
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