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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 247
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、中国のデフレについてご紹介します。
中国の経済に元気がないのは、みなさんご承知のとおりです。しかも、最近では中国ではデフレが始まっているのではないかと言われるようになっています。住宅バブルが弾け、所得が減り、購買力が落ち、物が売れなくなり、価格が下落をしていく。そういう悪いデフレスパイラルの入り口にいると言われています。
しかし、面白いことに、消費者物価指数、個人消費や所得、家計支出の伸び率を見ると、いずれも伸びているのです。コロナ前の経済成長には及びませんが、24Q2のGDP成長率4.7%程度には伸びています。つまり、デフレだと言われているのに、物価はあがり、消費は伸び、所得も増え、実際にお金を使っています。どういうことなのでしょうか。
この不思議な状況を説明する見方として、経済評論家などが口にするのが「口紅効果」と「消費のドーナツ化」です。今回は、この2つの見方をご紹介し、中国の経済がどういう状況になっているのかを考えます。
今回は、中国のデフレと口紅効果、消費のドーナツ化についてご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 247
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▼目次▼
所得は増え、物価もあがり、消費も増えている。それでもデフレだと言われる中国経済の謎。鍵は、口紅効果と消費のドーナツ化
小米物語その165
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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所得は増え、物価もあがり、消費も増えている。
それでもデフレだと言われる中国経済の謎。鍵は、口紅効果と消費のドーナツ化
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今回は、中国のデフレ問題についてご紹介します。
北京を中心にした華北地区の「鼎泰豊」(ディンタイフォン)14店舗が閉店をすることになりました。鼎泰豊は台湾台北市に本店がある小籠包の名店です。皮が非常に薄く、美味しさは折り紙つきですが、この薄さでありながら破れない皮をつくる技術が簡単には真似ができないため、小籠包の名店であり続けています。
台北の本店は値段も手頃で、いつ行っても整理券をもらって近所で時間をつぶさなければ入れませんが、中国の華北地区ではやや高めの価格設定で、高級とまではいかないものの、落ち着いて食事ができるレストランでした。小籠包以外の料理もレベルが高く、客単価は150元ほどです。
撤退の理由は、営業免許の更新時期にあたり、更新をしないことに決定したというものですが、業績が悪かったことは間違いありません。なお、華南地区の17店舗は営業を続けます。また、台湾の鼎泰豊には何の影響もありません。
中国の消費マインドの冷え込み方は深刻で、飲食店は客単価の高いところから閉店をしていっています。ミシュランの星を取り、客単価500元以上の飲食店はほぼ壊滅状態で、そのドミノ倒しの波が客単価150元の鼎泰豊にも波及をしてきたということになります。
日用品も高いものから売れなくなっています。高級ショッピングモールが軒並み不調です。2020年に英国のハロッズを抜いて世界一の百貨店となった「北京SKP」の2023年の売上高は265億元となり、前年から10.8%増と好調ですが、ここは庶民が行くところではなく、本当の高級モールで特別な存在です。北京の富裕層が買い物をするだけでなく、アジア圏の富裕層が買い物にくる場所です。ラグジュアリーブランドと協力をして、新作のバッグや衣類を、世界に先駆けて北京SKPでいち早く販売を始めるからです。しかし、同系列の西安や成都のSKPは減収になるなど苦戦をしています。
私のような一般の庶民にも手の届く高級モールと言えば「太古里」(タイグーリ)です。日本で言えば、郊外アウトレットモールに並ぶような感覚の店が入居し、「ちょっといいものを手に入れたい」時に行く場所です。この太古里が苦しんでいます。
各地の太古里を運営する「太古」の財務報告書を見ると、手がつけられないほどひどい状態です。
▲太古が運営する各地モールの2024年H1の売上高前年比。悲惨と呼ぶ以外ない状況。太古半期報告書より作成。
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