-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
はじめに
----------------------------------------------------------------------------------------------------------
米大統領選挙に向けて、9月10日にペンシルベニア州フィラデルフィアで、共和党のドナルド・トランプ前大統領と民主党のカマラ・ハリス副大統領によるテレビ討論会が行われた。討論会は両候補の初の直接対決となる。
討論会は1時間45分にわたって行われ、中絶や移民問題などの重要なテーマが取り上げられた。ハリス副大統領は討論時間のほぼ全てを活用し、自身の政策や主張を展開した(1)。
多くのメディアは、この討論会でハリス副大統領が優勢だったと報道した。ニューヨーク・タイムズは「ハリス氏が圧勝」と評価し、CNNは「ハリスがトランプに勝利」と報道し、英ガーディアン紙は、ハリス氏の討論を「マスタークラス(模範的)」と称賛した。
しかし、討論会が実際の選挙結果にどの程度影響を与えるかは不透明である。CNNの分析によれば、ハリス氏の勝利が必ずしも選挙戦の形勢を変えるとは限らないとする。
2016年の選挙では、ヒラリー・クリントンが全ての討論会で勝利したとされながらも、最終的にトランプが勝利した。
一方、トランプ氏は経済と移民という選挙の最重要課題で依然として優位を保っているとされ、あるいは有権者の61%が次期大統領に「大きな変化」をもたらすことを期待しており、トランプ氏がこの点で優位に立っているとされている。
(1) BBC NEWS JAPAN「【米大統領選2024】ハリス候補とトランプ候補が初対面 中絶や移民、戦争などめぐり1時間半の論戦」2024年9月11日、
https://www.bbc.com/japanese/articles/clyw7xnj85go
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
NHKラジオ中国籍スタッフ不適切発言と日テレ24時間テレビで問われる電波の私物化 電波は誰のものか?
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
8月に起こったテレビ業界の二つの出来事、19日のNHKラジオ国際放送で、中国籍スタッフが「尖閣諸島は中国の領土だ」などの不適切な発言を行った問題と、31日から9月1日に放送された日テレ「24時間テレビ」への是非については、現在のテレビ業界が抱える問題、公共放送の役割、電波の公共性、そして予算削減と放送品質の関係など、多くの課題を浮き彫りにした。
8月19日のNHKラジオ国際放送で、中国籍スタッフによる「尖閣諸島は中国の領土」との発言は、日本国内外に大きな波紋を呼んだ。この問題の背景には、NHKの予算削減に伴う人員配置や放送の変化が関係している可能性がある(1)。
一方、8月31日から9月1日にかけて放送された日本テレビの『24時間テレビ』に対しては、番組の内容が「感動ポルノ」と批判されることがある。
24時間テレビは、障害者を「頑張る感動の対象」として描く傾向があり、障害者を単なる感動の素材として扱うのではなく、一人の人間として尊重すべきだという指摘がある。
24時間テレビのような長時間番組が、公共の電波を独占的に使用することへの疑問も提起しなければならない。電波法では電波の公平かつ効率的な利用が求められており、この観点からの議論も必要だ。
長時間の単一番組放送は、視聴者の選択肢を制限し、放送の多様性を損なう可能性がある。
目次
NHKラジオ中国籍スタッフ、不適切発言 予算削減が影響?
24時間テレビ、電波法違反の可能性
電波は誰のものか
・NHKラジオ中国籍スタッフ、不適切発言 予算削減が影響?
8月19日午後1時過ぎ、NHKのラジオ国際放送および国内のラジオ第2で中国籍の外部スタッフ(40代男性)が、原稿にない不適切な発言を約20秒間放送した(2)。
不適切発言の詳細は、中国語で「釣魚島(尖閣諸島の中国語名)と付属の島は古来、中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」というものである。
もう一つは、英語で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」というものであった(3)。
NHKは当該スタッフとの契約解除(8月21日付)をし、5分間の謝罪番組を放送(8月26日)。再発防止策として事前収録への切り替えを検討しており(4)、また損害賠償請求や刑事告訴も視野に入れている。当該スタッフは2002年から約22年間勤務していた。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)