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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 246
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、KOCマーケティングについてご紹介します。
KOCとはKey Opinion Consumer=鍵になる意見を持つ消費者のことで、商品のプロモーションを消費者にやってもらうという考え方です。その古い成功例は、アップルの「私設エバンジェリスト」です。アップルが頼みもしないのに、アップル製品を宣伝してくれる人たちのことです。
一方で、中国ではインフルエンサーマーケティングがほぼ終焉をしました。インフルエンサーにライブコマースを行ってもらうと、桁違いの商品が売れます。しかし、インフルエンサーのファンは商品には興味がなく、インフルエンサーに興味があるだけなので、商品を購入しても返品をしてしまいます。
一般的なECの返品率は30%程度ですが、インフルエンサーのライブコマースでは50%を超えることもあり、サイズのあるアパレル製品などでは80%に達することもあると言います。
さらに、ある人気インフルエンサーが、知人に大量の偽注文を入れさせて、販売手数料を騙し取るという事件が起き、多くの企業がインフルエンサーマーケティングに失望をするようになっています。
そこで、注目されているのが、KOCを活用したマーケティングです。KOCマーケティングはかなり以前から注目されていましたが、管理に手間がかかる、成果が出るまで時間がかかるという理由から、なかなか普及をしませんでした。
しかし、雑貨販売の名創優品が、2020年からKOCマーケティングを地道に進めてきて、2023年後半から大きな成果をあげています。この成功例が出てきたことで、多くの企業からインフルエンサーからKOCにシフトするきっかけになっています。
今回は、KOCマーケティングについてご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 246
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▼目次▼
インフルエンサーの時代は終わった。私域×KOCマーケティングの3つの原則。名創優品の事例から
小米物語その164
今週の「中華IT最新事情」
次号以降の予定
Q&Aコーナー
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インフルエンサーの時代は終わった。
私域×KOCマーケティングの3つの原則。名創優品の事例から
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今回は、KOCマーケティングについてご紹介します。
インフルエンサーマーケティングという言葉がありますが、中国ではインフルエンサーマーケティングはほぼ終了することになり、米国でもインフルエンサーに対する投資効果が疑問視される状況になっています。
厳密に言うと、インフルエンサーには垂直型と水平型の2種類があり、終わったのは水平型の方です。垂直型インフルエンサーは、流量こそ大きくはないものの、マーケティングや販売面で活躍が今後も期待されています。
垂直型インフルエンサーとは特定の分野に特化をした著名人のことで、KOL(Key Opinion Leader)とも呼ばれます。日本だとソロキャンプの火付け役となったヒロシさんがそれにあたります。ヒロシさんは、ソロキャンプという言葉もない頃からキャンパーの間で密かに楽しまれていたソロキャンプに惹かれ、仕事ではなく、趣味としてソロキャンプを始めます。それが話題になり、2017年から「ヒロシのぼっちキャンプ」(BS-TBS)という番組やYouTubeでの配信を始め、2020年のコロナ禍で大きなブームとなりました。
番組の中で使うキャンプ用品はすべて私物というドキュメンタリー要素の強い番組です。この中で登場したギアは確実に売れ行きが伸びたと思います。このような各分野の垂直型インフルエンサーは、今後もマーケティングや販売に大きな貢献をしていくことになります。
一方、問題になっているが水平型インフルエンサーです。特定の分野に特化をするのではなく、人物が面白いために多くの人が視聴するため、商品を販売すると爆発的に売れます。しかし、この1年ほど、その販売力が急激に落ちてきています。
このような水平型インフルエンサーの典型例が「小楊哥」(シャオヤンガー、揚にいちゃん)です。2015年頃から面白動画の投稿を始め、2019年に抖音への投稿を始めるとあっという間に人気者になりました。2021年に「三只羊網絡科技」を設立し、ライブコマースでの商品販売を始めたところ、年間100億元以上のGMVとなりました。本人が創作者として人気があるために、多くの人が見たいと思い、そこで商品が販売されると、投げ銭感覚で買ってしまうからです。爆発力のあるインフルエンサーとして大成功をしました。
しかし、このような爆発力のある売れ行きというのは、無名のブランドや新製品の認知を広げるのには有効ですが、一般の小売企業にとってはあまりメリットはありません。まず、大量の商品が売れるので大増産をしなければなりません。そのまま、その膨大な数が売れ続けるのであれば工場を新設するなどの設備投資をしますが、多くの場合は波がすぎれば販売量は下がります。つまり、爆発力のあるインフルエンサーと組む時は、事前に製品をつくって在庫を確保しておく必要があるのです。それが思惑通りに売れればいいですが、もし、売れなかったりしたら悪夢です。
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