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はじめに
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日本自動車連盟(JAF)は、チャイルドシートの使用推奨基準を現行の身長140センチ未満から150センチ未満に引き上げる方針を発表した。この変更は、特に低身長の子どもがシートベルトのみを使用した場合に、首や腹部にベルトがかかる危険性があるためだ(1)。
日本の道路交通法では、6歳未満の子どもに対してチャイルドシートの使用が義務付けられているが、身長に関する具体的な規定はなかった(2)。
大人用のシートベルトは身長140センチ以上を対象に設計されている。140センチ未満の子どもが大人用のシートベルトを使用すると、ベルトが首やおなかにかかり、危険を伴う可能性があるという。
18日に福岡市早良区で発生した交通事故では、軽乗用車と路線バスが正面衝突し、軽乗用車に乗っていた7歳と5歳の姉妹が死亡した。
姉妹はシートベルトを着用していたが、チャイルドシートやジュニアシートは使用していな かったため、事故の際にシートベルトで腹部を強く圧迫されて死亡したとみられており、この事故を受けて、JAFは、チャイルドシートの使用推奨基準を引き上げることを決定した。
シートベルトが子どもの体格に合わない場合、事故時に凶器となり得る。
(1) 毎日新聞「チャイルドシートの推奨身長、150cm未満に引き上げへ JAF基準」2024年8月22日、
https://mainichi.jp/articles/20240822/k00/00m/040/275000c
(2) NHK NEWS JAPAN「チャイルドシートの使用 身長1m50cm未満の子どもに拡大 JAF」2024年8月22日、
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240822/k10014556221000.html
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問われる南海トラフ地震臨時情報、科学的根拠薄く 災害避難所の体育館、「空調なし」は大丈夫か?
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政府は15日午後5時、宮崎県で震度6弱を観測した8日の地震を受けて続けていた南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に伴う防災上の呼びかけを終了した。
南海トラフ地震に関する臨時情報は、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された場合や、地震発生の可能性が相対的に高まったと評価された場合に気象庁から発表される情報である。
この情報は、巨大地震の予測が難しいという課題を背景に、2017年11月より導入された(1)。
臨時情報は、次のように分類される。
「巨大地震警戒」ではマグニチュード8.0以上の地震が予測される場合に発表され、即時の避難を含む厳重な警戒が求められる。
「巨大地震注意」はマグニチュード7.0以上8.0未満の地震が予測される場合に発表され、注意深い行動と備えが求められる。
「調査中」はマグニチュード6.8以上の地震が観測され、さらなる調査が必要な場合に発表される(2)。
臨時情報は、住民に地震への注意を促すとともに、備えの確認を呼びかけましたが、情報の認知度や対応のバランスに課題があると指摘されている。
地震など不確実な情報に基づく防災対応を可能にするためには、社会的条件の整備も必要である。
不確実な予測に対して、情報の受け手が適切に情報を理解し、行動に移せるような環境を整えることは大事だが、今回の対応に問題はなかったのか。
目次
・科学的根拠薄い「臨時情報」
・適切な対応がなされなければ、政府は「オオカミ少年」と化す
・災害避難所の体育館、「空調なし」は大丈夫か?
・科学的根拠薄い「臨時情報」
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