喜多川泰のLeader’s Village Vol.124号です。
暦の上では立秋を過ぎたんですけど、まだまだ「真夏」って感じの毎日が続いていますね。
口を開けば「暑い」って愚痴っている人がたくさんいることに気づきます。
暑さに限った話ではなく、自分が、しんどい、苦しい、動きたくない、というときは、誰もが同じように思っています。そんなときこそ、誰かを喜ばせたいと考えている人にとってはチャンスであるとも言えます。
ただ、自分が考えた
「どうしたら喜んでもらえるか」
が、本当に誰かに喜んでもらえることになっているかどうかは「想像力」が鍵となります。
犬を飼っているファミリーにとって、旅行は考えなければならないことが、そうでない家族よりも多くなります。
公共交通機関の利用も難しく、移動は車が基本になります。
そうなると、本当にありがたいのが高速道路のサービスエリアの「ドッグラン」の存在。
車の中で長時間じっとしているというのはワンちゃんは苦手。
そして人間と違って「トイレ!」と行きたいときに言葉にすることもできない。
でも、ドッグランで三十分ほど好きなだけ走らせることができれば、トイレの問題も解消できるだけでなく、運動でヘトヘトになって車に戻ると2〜3時間は大人しく寝てくれる。
その間、移動してまたドッグラン、と繰り返しているうちに、ワンちゃんも車移動の過ごし方のコツがわかってくるんですね。車の中で落ち着きなく動き始めるのはトイレの時だけになってくる。
ドッグラン恐るべし!といつも思う。
ところが、このドッグランがサービスエリアごとに様々。
この炎天下、毛皮を纏っているわけですから人間以上に犬の方が体温調節が難しい。
おまけにアスファルトは熱したフライパンのようになっていますから、日中の散歩は火傷にもつながりかねない。
そんな状況の中、ようやく到着したサービスエリアのドッグランが全面砂利だったりする。
一応、触って確認してみるんですけど、とてもじゃないけどドッグがランできる熱さじゃない。
仕方なく車に戻って次のドッグランを目指す。
他にも、柵で囲ってあるだけで木や屋根による影がまったくない土の地面剥き出しのところとか、夏場の犬のことを考えられていない作りのところも結構多い。
一方で、全面芝で適度に木陰がある快適なドッグランもある。
そういう場所を見つけると、
「帰りもここを使おう」
と飼い主は同じ場所に立ち寄ることを決めるはず。
もちろん、ドッグをランさせるだけではなく、飼い主もそのサービスエリアで食事をしたり、買い物をしたりすることになるので、そういったサービスエリアは潤う。
「あればいいんでしょ」的なドッグランを見るともったいないといつも思う。きっとワンちゃんを連れて旅行しない人が設計したんだろうなぁって思ってしまうんですよね。
ほんのちょっと想像力を働かせて、
「どうしたら喜んでもらえるか」
を考えるだけで、実際に多くの人に喜んでもらえる。結果として、喜んでもらおうと思った人も潤う。
大切なのは、
「もし私があの人なら」
と真剣に考えてシミュレーションしてみることでしょう。
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