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石川 温の「スマホ業界新聞」
2024/07/06(vol.570)
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《目次》
1.シャープ「AQUOS R9」がコンセプトを従来から大きく転換
—-Snapdragonの型番は、どうしてあんなにわかりにくいのか
2. Nothinのカール・ペイCEOとデザイナーの深澤直人氏が対談
—-生成AIはスマホをもう一度、面白くしてくれるものなのか?
3.モトローラがインフルエンサーを起用したトークセッションを実施
----「スマホでこんなに綺麗撮れます」はメディアが求める内容だったのか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.シャープ「AQUOS R9」がコンセプトを従来から大きく転換
—-Snapdragonの型番は、どうしてあんなにわかりにくいのか
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シャープは2024年7月2日、「AQUOS R9」「AQUOS wish4」のタッチアンドトライ会を開催した。AQUOS R9に関しては、メディアの間で物議を醸している。
ここ数年で、本体背面の中央に大きなカメラというデザインがAQUOSのアイデンティティとして定着しそうだったのだが、AQUOS R9では一変。整ってない丸のなかに2つのカメラという、新たなデザインテイストに仕上げてきたのだった。「なぜ、変更したのか」と噛みつく記者が多かったのが印象的であった。
個人的に興味深かったのが、これまでハイエンドのSnapdragonを搭載してきたのが、今回ではSnapdragon 7+ Gen3という7シリーズを採用してきた点だ。
ぱっと見だとグレードダウンした印象のように思えたが、シャープの通信事業本部、小林繁本部長は「Snapdragon 7+ Gen3は、+が着いているだけあって、ほかの7シリーズに比べて格段に違う。+はぜひ太字で書いておいてもらいたいぐらい。
お客様の認識を調べると、チップの型番を重視する人に比べて、実際に触っての操作性の気持ちよさを重視するという人のほうが3倍ぐらいいた。どうしても8シリーズが良いという人は一桁パーセントしかいない。圧倒的に触って気持ちいい、バッテリー持ち、値段のバランスが重視される。10万円前後の価格でこれだけのパフォーマンスが出ている製品はほかにないのではないか」とのことだった。
小林本部長は「+を強調してもらいたい」とのことであったが、そもそも、メディアだけでなく一般ユーザーとしても、そもそも+が意味するところがわかりにくい。
というか、クアルコムは昔から、型番の付け方が下手くそ過ぎるというか一貫性に欠けるため、マーケティング的に失敗し続けている印象しかないのだ。
そもそも、何を持って、8シリーズなのか7シリーズなのかの区別もイマイチわからない。Gen2とかGen3とか、なんとなくの世代であることはわかるものの、そんななかに「s」とか「+」といったものが出てくるからややこしくなる。
安くてハイパフォーマンスのプロセッサであれば「Snapdragon 8 Gen3 SE」みたいな、世間で浸透している、「ハイエンドだけど安価な型番」というイメージを応用すれば良かったと思う。「下のランクだけど、ちょっといい」より「上のランクだけど、コストパフォーマンスがいい」というイメージのほうが間違いなくいいだろう。
せっかくSnapdragonとして、F1やサッカーなどのスポンサードをして認知度を高めているのだから、もうちょっと「わかりやすい型番の付け方」を真剣に再考した方がいいのではないか。
■発表会動画
https://www.youtube.com/live/EuzChIJWs7o?si=9E1CCISPbHQXRGnR
■囲み動画
https://youtu.be/GsfHkOWSF3k?si=YCfxGlsjjpWDZKuA
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2. Nothinのカール・ペイCEOとデザイナーの深澤直人氏が対談
—-生成AIはスマホをもう一度、面白くしてくれるものなのか?
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2024年7月5日、Nothingは「Nothing Phone (2a) Special Edition」の発売を記念してトークイベントを開催。CEOのカール・ペイ氏とプロダクトデザイナーの深澤直人氏が登壇した。
深澤氏といえば、au「INFOBAR」を手がけたことでも知られる。深澤氏は「かつてはひとつのブランドで百万台売れればヒットと言われた。いまでは何億と言う人が同じものを使い、個性が無くなったのかも知れない」と語る。
一方で、カール・ペイ氏は「テクノロジーがもう一度、面白いと思えるようにNothingを作った。日本にはソニーがあり、技術者の夢を叶えてきた会社だった。Nothingはデザイナーの夢を叶える会社にしていきたい」と抱負を語った。
興味深かったのが、カール・ペイ氏がアップルへの対抗心をむき出しにしたことだ。ハードウェアとともにソフトウェアの使い勝手がアップル製品が優れていると認めた上で「AndroidでiOSに戦える製品を作りたい」(ペイ氏)と明言したのだった。
やはり、単に見た目のデザインだけで、iPhoneや他のAndroidに対抗していくというのは正直言って無理がある。
最近の傾向を見ても、カメラやセンサー、ディスプレイなど、独自のデバイスを生かして戦って行くにも「大量調達」しないことには、コスト的に他社と太刀打ちできない。
小さなメーカーとしては、汎用的なデバイスを寄せ集めて、コスト競争力で維持する一方で、どこかで差別化を図っていかないならない。その差別化要素のひとつがデザインなのかも知れないが、やはりそれ以外のソフトウェア部分がこれから主戦場になってくるだろう。
その点においては、グーグル・Pixelは、同社の生成AIであるGeminiを組み合わせた、新しい使い勝手を提供してくるはずだ。
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