2024年07月05日
■ 小粒でもニッチな市場でトップシェア
小粒でもニッチな市場でトップシェアを維持する「ニッチ企業」に再び光が当たっている。競争力が高い銘柄は業績悪化リスクが低く、株価の下値余地自ずと限られると思われる。
そんな銘柄の一つが、ICパッケージ基板で世界シェアトップを誇るイビデン。同社が2025年に稼働を予定するAI半導体向けパッケージ基板の新たな生産拠点(岐阜県濃尾平野の西北端で建設が進む半導体部品工場)には市場の熱視線が注がれているという。いまや、イビデンには海外を中心に投資家の問い合わせが殺到。同社の生産状況がエヌビディアの高性能画像処理半導体の生産を推し量る目安になるため。イビデンは米インテルとの取引が多いことで「インテル銘柄」として知られているが、今や「エヌビディア銘柄」としても注目を集めている。
かつてNECや日立製作所などが席巻した半導体の設計や開発製造は米国や台湾メーカーに後れをとる一方、イビデンのように小粒でもニッチな市場でトップシェアを維持する日本企業は多い。特に素材や部品などサプライチェーンの川上での存在感は圧倒的。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の調査によると、半導体材料・電子部品市場の日系企業の市場占有率は22年に56%と世界首位だった。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)