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岩上安身のIWJ特報! 第650号エコノミスト・田代秀敏氏インタビュー(その10)

岩上安身のIWJ特報!
  • 2024/06/30
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第650号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岩上安身のIWJ特報! 急激な円安!! 日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか !? 終わりはいつくるのか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇や、さらな る物価上昇を招く! 鍵となったのは、半導体株! その最先端の戦いが米中で火 花を散らす! 岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー (その10) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (その9)のつづき  2024年3月18日、エコノミストの田代秀敏氏に岩上安身が行ったインタビューの 続きである。 ・田代秀敏氏(IWJ撮影、2024年3月18日) https://bit.ly/3VYq7uu  田代氏は、かつて円高だった時代には、日本企業の営業利益(本業での利益) は経常利益(投資なども含めた最終利益)を上回っていたが、アベノミクス以降 は、「経常利益が営業利益を恒常的に上回っている」と指摘し、その理由を次の ように語った。  「円安で、海外での投資などの収益を、円に戻すと膨れ上がりますよね。だか ら、営業利益はそれほど増えてないんだけど、経常利益がうんと増えた」。  その上で田代氏は、「外国企業が最終的に見るのは経常利益」だと述べ、アベ ノミクスによって「日本企業に対する評価を変えた」のだと、株価上昇について の分析を示した。  次に田代氏は、潜在成長率と経済成長率について、パワーポイントでグラフを 示して、詳しく解説した。  「潜在成長率に対して実際の成長率が上回ると、インフレーションが起きる。 逆に経済成長率が潜在成長率を下回ると、デフレーションが起きます」。  そう述べた田代氏は、かつて1980年代には4パーセント台だった日本企業の潜在 成長率が、1997年以降、1パーセントを下回り続けるまでに低下し、「最新の202 3年は0.7パーセントだった」と指摘して、今の日本では「1パーセントの経済成長 が起きても、インフレーションが起きる」と語った。  また、田代氏は、現在のドル円為替レートについて、バブルのピークだった19 89年12月を基準にして、物価調整を加味すると、「今年の1月の水準で、1ドル29 0円」という、1970年代の頭に匹敵する「歴史的な円安」だと述べ、次のように結 論づけた。  「この円安が今、(外資を呼び込んで)日経平均株価を押し上げてるわけ。で も一方で、実質賃金も見事に押さえ込んでるわけです」。 (記事目次)

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