第649号
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岩上安身のIWJ特報!
急激な円安!! 日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか
!? 終わりはいつくるのか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇や、さらな
る物価上昇を招く! 鍵となったのは、半導体株! その最先端の戦いが米中で火
花を散らす!
岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー
(その9)
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(その8)のつづき
・田代秀敏氏(IWJ撮影、2024年3月18日)
https://bit.ly/3zpgkor
2024年3月18日、エコノミストの田代秀敏氏に岩上安身が行ったインタビューの
続きである。
田代氏は、日経平均株価と実質賃金指数を比較することによって、「昭和バブ
ル」では、両者が並行して上昇していたのに、「令和バブル」では、株価は上昇
しても、実質賃金は下落していることを明らかにした。「これをバブルというの
か、すごく疑問だ」と田代氏はいう。
そして、『日経新聞』が書いた「昭和の呪縛」の実体とは、この「株価が上昇
する時は実質賃金も上がる」という連動だったことを指摘した。しかし、その
「(素晴らしい)呪縛」は今日、もはや解かれてしまい、「株価は上昇しても、
賃金は下落している」のが現状であると説く。呪縛が解かれたことが、さも素晴
らしいことのように書いているが、実は「悪夢」の始まりである、というのであ
る。
さらに田代氏は、「日本は、バブル崩壊以降、物価が上昇しない国」と言われ
てきたが、「現実はまったく違う」とも指摘する。
昭和バブル期ど真ん中の1986年12月からの3年間でも、物価上昇率は4パーセン
トだったのに、2021年の1月からの3年間では、物価は倍以上の8.4パーセントも上
昇しているのだ。2024年春の大企業の賃上げが、5パーセントと言っても、まさに
焼け石に水である。
その上、昭和バブルでは、実質GDPも、最終家計消費も、3年間で18%台の増加
を見たが、令和バブルでは、いずれも2~3%台の微増である。
しかも、昭和バブルでは、両者の増加が並行していたのが、令和バブルでは並
行していない。GDPのうち、家計が取り分にできるものが減っているのだ。
したがって、「これ(昭和バブル)をバブルと言うなら、これ(令和バブル)
はバブルとは言えない」と田代氏は改めて断じた。
この家計から収奪する「令和バブル」の実態こそ、アベノミクスと、岸田総理
の言う「新しい資本主義」の真の姿ではないのか。
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