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岩上安身のIWJ特報! 第649号エコノミスト・田代秀敏氏インタビュー(その9)

岩上安身のIWJ特報!
  • 2024/06/30
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第649号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岩上安身のIWJ特報! 急激な円安!! 日経平均株価4万円超えと急落・反転は「令和バブル」の始まりか !? 終わりはいつくるのか!? 都心を中心に広がる地価高騰が家賃上昇や、さらな る物価上昇を招く! 鍵となったのは、半導体株! その最先端の戦いが米中で火 花を散らす! 岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー (その9) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (その8)のつづき ・田代秀敏氏(IWJ撮影、2024年3月18日) https://bit.ly/3zpgkor  2024年3月18日、エコノミストの田代秀敏氏に岩上安身が行ったインタビューの 続きである。  田代氏は、日経平均株価と実質賃金指数を比較することによって、「昭和バブ ル」では、両者が並行して上昇していたのに、「令和バブル」では、株価は上昇 しても、実質賃金は下落していることを明らかにした。「これをバブルというの か、すごく疑問だ」と田代氏はいう。  そして、『日経新聞』が書いた「昭和の呪縛」の実体とは、この「株価が上昇 する時は実質賃金も上がる」という連動だったことを指摘した。しかし、その 「(素晴らしい)呪縛」は今日、もはや解かれてしまい、「株価は上昇しても、 賃金は下落している」のが現状であると説く。呪縛が解かれたことが、さも素晴 らしいことのように書いているが、実は「悪夢」の始まりである、というのであ る。  さらに田代氏は、「日本は、バブル崩壊以降、物価が上昇しない国」と言われ てきたが、「現実はまったく違う」とも指摘する。  昭和バブル期ど真ん中の1986年12月からの3年間でも、物価上昇率は4パーセン トだったのに、2021年の1月からの3年間では、物価は倍以上の8.4パーセントも上 昇しているのだ。2024年春の大企業の賃上げが、5パーセントと言っても、まさに 焼け石に水である。  その上、昭和バブルでは、実質GDPも、最終家計消費も、3年間で18%台の増加 を見たが、令和バブルでは、いずれも2~3%台の微増である。  しかも、昭和バブルでは、両者の増加が並行していたのが、令和バブルでは並 行していない。GDPのうち、家計が取り分にできるものが減っているのだ。  したがって、「これ(昭和バブル)をバブルと言うなら、これ(令和バブル) はバブルとは言えない」と田代氏は改めて断じた。  この家計から収奪する「令和バブル」の実態こそ、アベノミクスと、岸田総理 の言う「新しい資本主義」の真の姿ではないのか。

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