国内大手SaaSの一つであるラクスの「楽楽精算」は、インパクトのあるCMで多くの方に印象を残しているのではないでしょうか。国内SaaS大手のサイボウズやマネーフォワードと比較しても、ここ数年の売上・利益いずれも驚異的に伸びています。
特に、広告宣伝費への積極的な投資によりテレビCMが頻繁に放映される一方で、利益もしっかりと確保しながら成長を続ける堅実な経営を実現しているのは、ラクスの素晴らしい点と言えるでしょう。
今回の記事では、ラクスの2024年3月期の通期決算から、上記について具体的に解説していきたいと思います。
ラクスとは?
2000年に設立された国内SaaS企業です。社名の「ラクス」は、「楽」からきています。楽に導入でき、楽に使えるITシステムを提供し、中小企業のデジタル化を後押ししています。
同社は、「楽楽シリーズ」でおなじみのクラウド事業と、IT人材事業の2つのセグメントで構成されています。
クラウド事業では、楽楽精算や楽楽明細など、経費精算や販売管理といったバックオフィス業務から、フロントオフィス業務を支援するサービスを展開しています。
IT人材事業では、ITに特化した専門技術者を育成し、顧客のニーズに合わせてエンジニアを派遣する人材サービスを提供しています。
ラクスの2024年3月期通期決算
2024年度3月期通期の売上高は384億円(YoY+40.2%)、営業利益55.6億円(YoY+235.7%)と大幅な増益を達成しました。
営業利益の大幅な増加は、クラウド事業の大幅な成長が主な要因です。一方で、積極的に人材や広告宣伝費に投資を続けていますが、その投資をカバーする以上の増収を達成しているため、増益という結果になっています。
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