前回のメルマガ「30年目の帰国」で、2023年12月から4月の帰国と着任までのジェットコースターのような劇的な変化についてお知らせしました。それに引きつづき今号では、5月半ばから開始した研究室の主要活動について、皆さんにお知らせしたいと思います。
「国際セミナーとテクスト講読会」
1. 国際セミナー「クィンテッセンス」Quintessence
そもそものきっかけは、僕と同時に着任した若手研究者の平井さん(偶然にも同じ苗字で、音声的にも混乱が起きていますので、僕はヒライではなく、ヒロさんと呼ばれています)が、英語で論文を書くための前段階として、日本国内で英語による研究が発表できる機会がないか、探していたのですが、なかなか難しいようでした。僕もまわりに当たりましたが、快いリアクションはありません。
そうこうするうちに、歴史家ワークショップのボスであるコージ君から、つぎつぎと英語もできる若手研究者や大学院生さんを紹介してもらいました。それならばいっそのこと、僕がそうした場をつくってしまえと思い、毎週金曜日の午後に英語でゲストに研究発表をしてもらうセミナー・シリーズを開催することにしました。
さいわいにも僕の研究室である、ひと呼んで「スカイバー(Skybar)」にも、会議用のテーブルとイス6脚、折り畳みのイス4脚がそろいました。最低でも10人前後は収容でき、大型モニターも入ったことから、どこかに会議室を予約することなく、自由に運用できるようになっていました。
そこで、紹介された若手研究者たちに加えて、英語でも発表経験がありそうな僕の知りあいたちにも声をかけていきました。ありがたいことに、すぐに快い返事をもらえ、なかには自分の研究費で名古屋や大阪から駆けつけてくださる方々まで集まり、5月半ばから7月半ばまでカヴァーする、なかなか見事なプログラムが完成しました。
今年は特別な予算はありませんから、本当に手弁当でも参加していただける、信頼のおける方々です。本当にありがたいことです。
陣容が固まってきたところで、セミナーの名称も必要です。もともとロンドンのバークベック・カレッジのジョン・ディー研究者であるステーフェン(・クルッカス)が長年開催していた EMPHASIS(Early Modern PHilosophy And Scientific Imagination Seminar)はなかなか良いネーミングだなとは思っていました。
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