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2024年5月号

月刊オンライン白馬社
  • 2024/05/10
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白馬社編集部と社会学作家・秋嶋亮の対談を収録した「週刊オンライン白馬社」の2024年4月の記事 をまとめて配信しています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・           ★原発事故は本当のところ今どうなっているのか★ 原発事故は14年目に突入した。マスコミはあたかも収束したかのような報道ばかり繰り返してい るけど、実は何も解決していない。それどころか事態ははますます悪化している。福島原発事故 が今どのような状況であるのか、編集部と秋嶋亮が語り合います。 編集: 福島原発事故は14年目に突入しました。 秋嶋: しかし原子力緊急事態宣言も、「レベル7(最悪状態)」の指標も解除されていません。 崩壊原子炉からは今なお膨大な核種が放出されており、溶融した燃料は回収どころか所在すら 不明なのです。 編集: 全く報道されませんが、健康被害も深刻化しているでしょう。 秋嶋: 昨年までに300人以上の子どもが「がん」または「がん疑い」と診断され、内8割が甲 状腺を摘出するなどの手術が行われました。子どもの甲状腺がんの発症率は50万人に1人程度で あることからすれば、どれほど深刻な事態かは言うまでもありません。 編集: マスコミはそんなことを全く報道しません。ガチガチに統制されているのでしょう。 秋嶋: 被災地の病院がまとめた資料によると、被曝が原因と見られるがんや白血病などが100倍 規模で増加しています。しかし今やこれらの統計は秘密化されています。つまり情報のアップデー トができないのです。もし僕が行政に資料の開示を請求したところで、ベッタリ黒塗りされたもの が出てくるだけでしょう。 編集: 国会も原発事故にかかわる問題を取り上げません。 秋嶋: 本来であれば、住民の避難、新ヒバクシャや復旧作業員に対する保障(医療や年金など の厚生)、放射線防御(被災地からの移動や持ち出しの制限)、土壌や空間の線量の測定(国民へ のデータ公開や)、飲料水や食品の規制、収束作業のための恒久財源の確保、などを徹底的に議 論し法案を整備しなければなりません。ところがこれらの問題を扱う政党が皆無なのです。 編集: 全ての政治家が原子力マフィアの巨大な権力に服しているわけだ。 秋嶋: ちなみに復旧作業は7次から8次企業に下請けされています。だから作業員に将来健康 被害が生じても、(労務管理も杜撰なため)追跡調査が出来ないのです。むしろこれは政府と東電 が補償を回避するため意図的に作った仕組みだと考えるべきです。こうして彼らは国民を人間廃 棄物化することで、原発事故の処理コストを浮かしているのです)。今や日本という国はインヒュ ーマニティ(残酷で人倫を欠いた行為)の営みなのです。

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  • 月刊オンライン白馬社
  • 本コンテンツは白馬社編集部と秋嶋亮の対談を収録した「週刊オンライン白馬社」の一月分(前月の四週分)の記事をまとめたものです。グローバル資本の傀儡と化した自国政府、生存権すら無効とする搾取、永劫に収束することのない原発事故、正常な思考を奪う報道システム、貿易協定に偽装した植民地主義、戦争国家のもたらすファシズムという「マルチハザード(重複する危機)」の時代において、私たちは何を考えいかに行動すべかをテーマに、最高峰のディスクール(社会学分析)をお届け致します。
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