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『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』
~時代の本質を知る力を身につけよう~【Vol.20】
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【今週号の目次】
1. 気になったニュースから
◆ 核汚染水の海洋放出について
2. 今週のメインコラム
◆ 日本経済凋落の真因を探る(第9回):家電産業で何が起きたか(最終回)
3. 読者の質問に答えます!
4. スタッフ“イギー”のつぶやき
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1. 気になったニュースから
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◆ 核汚染水の海洋放出について
8月24日午後1:00、日本政府は福島第一原発からの俗に「ALPS処理水」と呼ばれる核汚染水の海洋放出を開始しました。
これに際して、岸田首相はX(旧ツイッター)で以下のメッセージを発信しました。
「本日よりALPS処理水の放出が始まりました。福島第一原発の廃炉に向けて歩まなければならない道であると同時に、福島を始めとした被災地復興の新たな一歩です。今後政府を挙げて、風評対策をはじめ福島や被災地の復興の姿と、日本の食文化の魅力などを、世界に向けて力強く発信してまいります。」
このメッセージに違和感を持った私は、上記に対して以下のように引用リポスト(引用リツイート)しました。
「失礼ながらおっしゃっていることのすべてが的外れです。処理水の海洋放出と廃炉は無関係ですし、海洋放出が被災地復興に繋がるわけでもありません。また、重要なのは風評対策ではなく実害の検証であり、日本の食文化の魅力は大きく棄損されることになります。」
すると、これがかなりバズったので、今回はこの処理水の問題について取り上げます。私も専門家ではないので、ここでは断定的な物言いを出来るだけ避け、私が疑問に思ったり、確認したいと思ったりしていることを列挙する形に留めて問題提起したいと思います。
1. 岸田首相は、「処理水の海洋放出が――
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