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『 田中優の未来レポート 』
第282号/2023.4.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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ヒトの絶滅を避けるために
著者である自分にとっては古い話に思えないのだが、「環境破壊のメカニズム」(北斗出版/廃業)という本の奥付を見てみると、初版が1998年、つまり今からでは25年も前に書いた本ということになる。
その本を書いたころは「人口爆発」が真剣に論じられていて、世界人口は爆発的に増加してしまい、地球の大きさは人口を支えきれなくなると言われていた。それは今でもそう信じている人も少なくはないのだが、25年前のこの中で、私は以下のように書いている。
「一方でごく最近、急激に人口増加のスピードが衰えた…これには「途上国の一人当たり収入が向上したせいではないか」とか、「避妊の方法が行き届くようになったせいだ」とか言われているが、私にはもっと恐ろしい原因のせいであるように思える。…内分泌ホルモンに影響を与える微量化学物質のせいではないだろうか。「人口爆発」を心配していた時代が「古き良き時代」と感じる日が来てしまうかもしれない」と。
そう、まさに予言していた通りの時代が来てしまったようだ。
ここで「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」の水野玲子さんが紹介してくれていた資料を紹介しよう。
これについては「生殖危機」という本が一年ほど前に出されているので、これを読んでみようと思う。
すでに欧米の男性では五人に一人が生殖能力がないという。このままだと上のグラフに見たように、2050年には精子数がなくなるというのだ。このグラフはまさに一直線で、この予測は外れそうもない。まさに「人口爆発」を心配していた時代が「古き良き時代」と感じられるのではないか。
特に生物的に生存率が低い男の子では、1970年から死産が増加している。
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