日銀大規模緩和は成功、の認識が問題
黒田日銀最後の決定会合が終わり、10日の記者会見で黒田総裁は過去10年の大規模緩和を「成功だった」と総括しました。例えば、「大規模緩和が日本の潜在的な力を十分発揮させた」、「物価が持続的に下落する意味でのデフレでなくなった」、「副作用の面よりも金融緩和の経済に対するプラスの効果のほうがはるかに大きかった」と述べました。
一般に、失敗しても反省の下で次に生かすことができれば、失敗も前向きにとらえられます。しかし、賛否や多くの問題を残しながら、それを顧みずにただ「成功だった」と総括したのでは、次に生かすことはできません。植田新体制への指針にもなりません。改めてこの10年で分かったこと、反省につながる点をチェックしてみたいと思います。
「2年で2%インフレは達成できる、の過信」
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