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第278号. 夫死亡で遺族年金だけでなく、労災からも遺族年金が支給される時と年金減額事例。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座
こんばんは! 年金アドバイザーのhirokiです。 ーーーーーー 1.なぜ老齢厚生年金と遺族厚生年金はまるまる一緒に貰えないのか。 ーーーーーー 多くの人が受給している遺族厚生年金があります。 主に夫が死亡して妻が受給しているという人が多く、なんとなく女性が貰う年金というイメージが強いです。 これは昔は妻は家の事をやり、夫は働いて厚生年金保険料を納めて夫が夫婦2人分の生活費を賄う厚生年金を貰う。 そして、夫が死亡したらその夫の厚生年金の半分(昭和61年3月までの死亡は2分の1支給だった)を遺族年金として貰って、妻の終身年金とするという流れが一般的だったからですね。 もちろん現在は男性が受給する事もそこそこ多くなりましたが、数としてはそんなに多くありません。 その要因の一つとしては、男性は妻死亡時に55歳以上でなければならないという事と、実際の支給は60歳からという制限があるからです。 さらに、実際に男性が遺族厚生年金を受給する事になっても、男性自身の老齢厚生年金のほうが多いから遺族厚生年金は受給できないという事も多々あります。 年金というのは大原則として、別の種類の年金を複数受給する事は不可なので(過剰給付になるから)、昭和61年4月以降の年金受給は1人で1種類の年金を受給しましょうねという事が大原則となりました。 よって、例えば60歳から65歳までに自分の老齢厚生年金90万円と、配偶者死亡による遺族厚生年金60万があったとしてもどちらか多いほうを選択して受給してくださいとなるのであります。 そうなると自分の老齢厚生年金受給を選びますよね。 なお、老齢の年金は課税対象の年金なので、税金だけでなく社会保険料なども高くなる事になったりするので、非課税年金である遺族年金を選んだほうが税もかからないし、社会保険料も最も安くなるという点を考慮すると、金額が低い遺族年金を選んだほうがいい場合もあります。 なので、老齢や遺族年金どちらも貰える場合は市役所で社会保険料額の試算などをしてもらって、比較してみる事をおススメします。 次に、65歳以上になると今度は有無を言わさず自分の老齢厚生年金を貰わないといけません。 という事は遺族厚生年金は諦めないといけないのかというとそうではありません。 もし、自分の老齢厚生年金よりも遺族厚生年金のほうが高いのであれば、差額を遺族厚生年金として支給する事になります。 しかし、上記の場合だと老齢厚生が90万で、遺族厚年が60万なのでこの場合だと遺族厚生は貰う余地はありません。 でも老齢厚生が90万で、遺族厚年が120万だとしたらその両者の差額である30万円は遺族厚生年金として受給する事が出来ます。

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