異次元緩和10年が残した負の遺産
黒田日銀の下で異次元の大規模金融緩和がなされて間もなく10年になります。本来は日銀自身がその総括を行うのが筋ですが、代わって振り返ってみると、この10年間に積みあがった負の遺産が大きいことに驚きます。
「資本金1億円で700兆円の資産」
まず10年の異次元の大規模金融緩和を続けた結果、企業体としての日銀はバランスシートを大きくゆがめてしまいました。資本金1億円の企業がGDPをはるかに上回る700兆円もの資産・負債を抱えることになりました。ほとんど利息の付かない国債だけで550兆円も保有し、債務である日銀当座預金は510兆円を超えました。みずから金利変動に著しく弱い財務体質にしてしまいました。
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