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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
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第603号(2023/1/15) 想定外に米国株の「楽観し過ぎ」が続いたが/日本は「日銀騒ぎ」で荒れ模様の恐れ
この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。
※ 現時点での、自主開催セミナーの予定は、下記の通りです(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。
1/28(土)浜松町(11/30)
2/4(土)大阪(13/18)(残席:5)
2/11(土)横浜(6/20)
2/18(土)ウェブ(5/150)
セミナーのスケジュールは、
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。
なお、3月以降の自主開催セミナーのスケジュールは、1月後半には決定する予定です。しばらくお待ちください。
上記のリンク先には、自主開催以外のセミナーの予定も掲載しています。
☆過ぎし花~先週(1/9~1/13)の世界経済・市場を振り返って
<米国株式市場では想定外に「楽観し過ぎ」が続いた、日本は週末にかけ「日銀騒ぎ」>
(まとめ)
前号のメールマガジンで、米国株価はインフレ懸念の薄らぎばかりをはやし立てていて、迫りくる景気悪化・企業業績悪化を軽視しており、買われ過ぎだと判断する、と述べました。ただ、先週も、12月のCPI(消費者物価指数)の伸び鈍化という支援材料もあって、楽観し過ぎの状態が持続しました。こうした米国株価の堅調推移は、他の主要国の株価も支えました。
ただ、日本株や円相場については、1/12(木)朝方に、日銀が金融政策を修正する可能性を伝える報道がなされ、株価の頭が抑えられるとともに、円高が進みました。
(詳細)
前号のメールマガジンでは、先々週末のISM非製造業指数の50割れは「リーマンショックやコロナ禍と並ぶ、米国の「景気後退期入り宣言」と解釈すべきものであり、週末の米株価の上昇は、余りにも楽観的過ぎる(かえって先行きの株価反落が懸念される)」と述べました。そのため先週以降の米国株式市況については、「米国では10~12月期の決算は不振だと予想されており、米国株は本格的な業績懸念による下落基調へと突入していってもおかしくありません」と予想しました。
しかし実際には、先週までのところは、米国株価の堅調地合い(買われ過ぎ)が、想定以上に長引いています。先週の米国株の好材料としては、1/12(木)発表の12月のCPIについて、前年比が11月の7.1%から12月は6.5%に大きく低下し、インフレ懸念が一段と沈静化したことが挙げられます。
ただ、先週末から10~12月の決算発表が滑り出し、今週以降本格化するため(この後の「来たる花」もご覧ください)、さすがにこの先の米国株は、業績悪化による下落基調に踏み出していくと懸念されます。
一方、日本については、1/12(木)朝の読売新聞オンラインで、「日本銀行は17、18日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検する」と報じられたことから、YCC(イールド・カーブ・コントロール、10年国債利回りをある一定範囲に収めること)を修正するとの思惑が広がりました。
この報道により日本国内での金利上昇思惑が膨らみ、米ドル円相場が一気に1ドル127円台の円高に進みました。また、前述のような米国株価の堅調推移にもかかわらず、日本株は1/12(木)寄り付き直後の上振れから下落基調をたどり、1/13(金)のシカゴ日経平均先物(円建て)は25805円と、26000円割れで引けています。
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