すでに書いてきたように中国の新たな指導部の顔ぶれが出そろって以降、習近平外交が猛烈な勢いで展開されている。
内政を固めて外に出るというわけでもないのだろうが、これまで内部に向けざるを得なかったエネルギーが、やっと外に向けて放たれる環境が整ったのだろう。
その最初の山場がドイツのオラフ・ショルツ首相の訪中だったことはメルマガ第42回でも触れた。
ショルツから「ドイツは貿易の自由化と経済のグローバル化を支持し、デカップリングに反対」、「世界には多極化の枠組みが必要で、新興国の役割と影響は重視するに値する。ドイツは陣営を組み対立ことに反対。政治家はそのために責任を果たすべきである」という言葉を引き出した成果は大きかった。
中国はこれと引き換えに、ロシアが核兵器の使用をちらつかせたことをけん制する言葉を発したとされる。
中国共産党第20回全国代表大会(以下、20大)が閉幕してから、ベトナムの書記長の訪問、パキスタン、タンザニアとの首脳会談をこなした後に迎えたドイツ首脳との会談だった。
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