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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 151
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、大ヒットゲーム「原神」(げんしん)を開発したゲーム開発企業「miHoYo」(ミホヨ)についてご紹介します。
多少、ゲームの内容にも触れますが、お伝えをしたいのはゲームの中身や攻略法ではありません。ビジネスのつくり方が大きく変わってきていることをご紹介したいのです。
中国では生まれた年代により、80后(80年代生まれ)などという世代の呼び方をします。
60后、70后あたりまでは、貧しい時代の中国を知っている世代で、既存のビジネスの枠組みを守っていく世代です。例えば、自動車のエンジニアになるのに自動車会社に入り、社内で修行をし、仕事を覚え、立派なエンジニアになるのが人生の目標です。
一方、80后は貧しい時代の中国を知らない世代で、既存のビジネスの枠組みを壊していく世代です。自動車会社に入って自動車エンジニアになったものの、「いつまでガソリンエンジン使っているの?」と考えて、電気自動車(EV)をつくる企業を起業してしまうなどです。自動車業界と電機業界の壁を打ち破ってしまうのです。
では、90后はどうでしょうか。今回はそこをお伝えしたいのです。
今回は、原神を開発したmiHoYoをご紹介し、そこから今どきの90后のビジネスの考え方を探ります。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 151
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▼目次▼
原神の売上は東京ディズニーランドとほぼ同じ。90后企業miHoYoの新しいビジネスのつくり方
小米物語その70
アリババ物語その70
今週の「中華IT最新事情」
Q&Aコーナー
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原神の売上は東京ディズニーランドとほぼ同じ。
90后企業miHoYoの新しいビジネスのつくり方
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今回は、アクションRPG「原神」(げんしん)を開発した米哈游(miHoYo)についてご紹介します。
ゲームというのは好きな方は好き、興味がない方はないとはっきり分かれるため、特定のゲームや特定のゲーム企業を取り上げると、半分以上の読者にとっては興味のない記事になりかねません。
「vol.149:中国スマホゲームの進む2つの方向。海外進出とミニプログラムゲーム」で、「羊了個羊」(ヤンラガヤン)というゲームを取り上げたのは、ゲーム産業がWeChatミニプログラムを利用して収益の拡大をねらうという新しいビジネスモデルが生まれる可能性があったからです。同じ手法が、他のエンターテイメントである映画やドラマ、音楽などで起こる可能性すらあります。
ではなぜ、「原神」というゲーム、miHoYo(中国名の読みはミハヨに近いですが、日本ではミホヨと読むのが一般的です)というゲーム開発企業を取り上げるのでしょうか。ゲームの内容の解説や攻略法をここでご紹介するつもりはありません。取り上げる理由は、90后(90年代生まれ)のビジネスの発想方法が、それまでの80后とは大きく違っていることをご紹介したいのです。
80后は、貧しい中国を知らない世代として中国社会の改革者の役割を担っている世代です。伝統的な習慣や考え方にとらわれず、旧習を打破し、場合によっては破壊をしていく創造者です。
ビジネスの世界では滴滴、ウーラマ、ピンドードーなどの創業者が80后です。滴滴はアプリでタクシーを呼ぶというサービスから始まっています。ウーラマはフードデリバリーというサービスを発明した企業です。ピンドードーはSNSとECを連動させました。テクノロジーを媒介にして、タクシー業界、飲食業界、EC業界の壁を打ち破ることで成立したサービスです。
では、90后はどのようにビジネスをつくっていくのでしょうか。あくまでも私個人の感覚ですが、miHoYoがその典型であるように思います。それを今回ご紹介したいのです。
壁を破る形でビジネスをつくっていく80后とどこが違うのかを意識しながらお読みください。
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