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9月10日号
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詐欺とまでは言わないがなんとも疑問が残るアンジェスコロナワクチン開発中止
鳴り物入りで開発が進んだ国産の新型コロナ用ワクチン
創薬ベンチャーのアンジェスは9月7日新型コロナ
ウイルス感染症向けDNAワクチンの開発を中止する旨
発表し株クラを中心に市場がざわつき始めています。
もともと大阪府知事の吉村氏などが2020年内の実用化
に言及するなど国産ワクチンの完成が酷く前のめりで
期待され過ぎたわけですが、蓋を開いてみれば2021年
11月には治験の最終段階を断念せざるを得なくなり、
今回正式に開発中止が発表されました。
100年に一度のパンデミックに対するワクチン開発を
国内で実現できればそれに越したことはないという発想
はよくわかりますし、国もそれに期待してすでに93億円
もの補助金を提供したのでしょうが、臨床試験では
安全性に問題はなかったものの臨床試験で期待した効果を
確認できなかったことからあえなく開発終了となって
しまったわけです。
株クラではやはりこういう結末かと最初から全く期待して
いなかったという厳しい声が聴こえてきますが、そもそも
この創薬ベンチャーしっかりしたケイパビリティがあって
開発していたのか?やっている感だけ醸成していたのでは
という話も聴こえてくる始末で、いかがわしさ満載の状況
であることも見えてくる次第です。
■ただアンジェス自体はMSワラントで100億円資金調達に成功
ところがアンジェスはこの2年ほどで新型コロナDNAワクチン
の開発の話から株価が高騰し国からせしめた補助金とは別に
行使価額修正条項付新株予約権、いわゆる「MSワラント」を
発行し100億円規模の資金調達に成功しているというのです、
ただ、株式市場からワクチン実用化に期待してアンジェス株を
買った個人投資家はよほど安値ならば行って来いの世界である
ものの高値掴みをした向きは須らく損を被ったことになり、
投資は自己責任とはいうもののこれで幕引きで本当にいいのか
という大きな疑問が残ります。
とくに厚労省などから提供された給付金93億円がどのように
有効利用されたのか、また残金が発生したのか等についても
真摯に答える必要があり、開発止めましたごめんなさいでは
済まないものがあります。
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