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今市的視点 IMAICHI POINT OF VIEW
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8月28日号
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岸田首相が強硬実施する安倍国葬はすでにカニ風かまぼこ状態
~そこまでして一体どこに妙味があるのか
岸田政権が閣議決定で強硬開催を断行することになった
安倍晋三元首相の国葬ですが、国民の評判はすこぶる悪く
相当な保守系メディアの世論調査でも半数が反対、もの
によっては7割以上が国葬反対を表明する始末で、内閣
支持率の低下にも大きな影響を与えていることから、
その実施に当たっての国民への姿勢も日々後退しはじめ
ていることが明確になってきています。
7月の安倍氏銃撃事件発生直後はさすがに衝撃的であった
ことからその死を悼む姿は自然発生的に強まったわけですが
49日も済まないうちに統一教会とのおかしな関係が最も
強かったのが安倍元首相であることが顕在化し、さらに
その取巻きの議員が統一教会とべったりの関係だったこと
も次々露見する始末で、これを政治的に利用しない手は
ないと意気込んだ岸田首相の打算的な思惑は実施一か月前
ですでに粉々に粉砕されかけた状況に陥っています。
思いきり実施を表明した関係上、いまさら取り下げるわけ
にもいかなくなったこの安倍元首相国葬は日々後退を余儀
なくされており、すでに何の意味があるのか判らない所
に追いやられています。
■内閣法制局の説明はもはやカニ風かまぼこ状態のなんちゃって国葬
この国葬の実施にあたっては一体法的にどういう実施根拠が
あるのかが当初から問題になっていましたが、内閣法制局
は閣議決定を根拠として国の儀式である国葬儀を行うことは、
国の儀式を内閣が行うことは行政権の作用に含まれること
としており国葬ではなく国葬儀として実施されれば行政権の
作用に含まれることが法律上明確であるとの苦しい見解を
示しています。国葬令が存在しない現状にあっては国葬儀
という名目で実施するしかないのが現状のようですが、
益々国民の理解からは遠ざかるかなり苦しい説明になって
しまっていることだけは間違いないようです。それでも
岸田首相はこれをいわゆる国葬などと呼ぶものですから
益々その定義はあやふやなものになろうとしている状況
です。平たくいえばカニの風味のするカニ風かまぼこが
国葬儀といえそうで、その無理やり実施感はどこまで行って
も解消されない状況です。我々国民としては国葬儀の
『ギ』の部分だけ発音しないようにしているのが岸田首相
のいう国葬であると理解すればかなりわかりやすくなる
のではないでしょうか。それにしても法律の番人である
はずの内閣法制局が閣議決定などという極めて表層的な
行為だけをもとに政権を守る番犬となってしまったこと
はかなりの驚きで、ある意味これも安倍元首相が残した
悪しき置き土産となっていることが酷く気になる状況
です。
■役所と公立学校で半旗掲揚のみで国民の弔意は必要なしというコンビニエンス
内閣の閣議決定だけで国の儀式として行われる国葬儀ですから
国民が強制的に喪に服すということはできず、当然お休み
などにはならないのが今回の葬儀になるようです。
岸田首相は安倍氏に対する敬意と弔意を国全体として表す
儀式が今回実施する国葬風国葬儀であると強調してきた
わけですが、国民に弔意表明を求める閣議決定は結果的に
見送っており、国葬儀当日に中央省庁で弔意表明を行うか
どうかさえも検討中ということで明確にはできていない
のが現状で、いまのところ地方公共団体や公立の学校で
国葬儀当日に半旗を掲げることだけは辛うじて強要決定
されているようですが、これも現場や日教組の反対など
が強まれば逆に反旗を翻されかねない状況でもあるよう
です。
■予算は2.5憶だが警備費は30億超という噂も
予算についても当初は37億超と言う話しが出回りましたが
また批判がでることを恐れたの警備費用を外だしにする
ことで中曽根元総理の葬儀に若干色を付ける形の2.5億
弱で岸田首相は閣議決定をしており、こちらもトーンダウン
が激しい状況になってきています。ただ要人が訪れる
となれば警備は最重要課題で結局30億円超のイベントと
なって、毎度使途不明でお馴染みの国の予算の予備費から
こっそり捻出することになるのでしょう。
■弔問外交で足もとの本邦の状況をどう説明するのかも興味津々
国内では国葬にギがつくかどうかという話ですが、対外的には
どうやら国葬と名乗るようでなんとか体面を維持することが
できそうですが、ハリス米副大統領やオバマ元米大統領、
フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル前首相、
インドのモディ首相らの出席が予想される中にあって、
国内で統一教会と政権政党の癒着状態がまったく解消しない
足もとの状況で国民は一切喪に服すわけでもないこの状況
を一体どのように説明していくのかも注目が集まるところ
です。さすがに統一教会の問題は安倍のせいとも言えない
でしょうから国内の政治的混乱の中でまともな弔問外交
が実現できるのかも大きな関心事になりそうです。
まさか韓国からマザームーンのおばさんが弔問に訪れる
とは思いませんが、もはや何が起きても不思議ではない
状況ですから安全な実施が非常に危惧されるところです。
果たしてこれを強硬実施して岸田政権は延命することが
できるのでしょうか。益々賞味期限切れが近づいている
気がしてなりません。
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